恋愛コンプレックスがくれたご褒美 第3話

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高校を卒業した後






僕はギタリストの道を目指す志だけは持ってはいたものの


じゃあ、この先どうするか?なんて皆目、検討もつかなかった。




なんせ今までどっぷりとお勉強の世界。


ギターでプロ


なんて、両親すら何の情報も持ってらっしゃらない。




当時読んでいたギター雑誌には


プロを目指すなら!というキャッチコピーの


音楽専門学校の広告が並んでいて


まず、一年間だけ通ってみることにした。






そこで就かせていただいたのが


いわば、僕の人生最初のギターの先生になるのだが


矢掘孝一さん


という、ジャズギターの分野では非常に著名な素晴らしいギタリストで




授業や学校で僕をとても可愛がってくださった。






今思えば、それは本当に恵まれていた出会いだった。


なんせ、僕はそのことをきっかけにして


ジャズに興味を示し始めることができた。


矢掘さんの与えてくれるジャズの課題、当時僕にはまったく


手も足も出なくて、純粋に「出来ない」 ということが


無茶苦茶に悔しかった。






腸閉塞の手術の時に


僕をギター人生に開眼させてくれたギタリストは

Steve Vaiという米国のギタリスト。


アメリカ、マサチューセッツ州ボストンに所在する


世界的に有名な音楽大学、バークリー音楽大学の出身。






自分もいつか絶対にバークリーに行ってやる!!






まるでバークリーに行くことが人生の目標かのごとく、僕は高校生時代からそれを夢見ていた。


そのバークリーは、ジャズのエデュケーションで世界に名を馳せている学校。


ジャズに興味を持ったことで、バークリーという目標が一層


自分の中で強固化した。








実は僕は


専門学校に入る前、神戸で行われた


バークリーの奨学金のオーディションを受けていた。


結果はゼロ$。


つまり、完封なきまでに


不合格!!の烙印を押されたわけだ。


憧れの学校に。






過保護体質で打たれ弱かった自分には


それ本当寝込むぐらいにショッキングな体験で


今まで受験の世界では、不合格なんて一度も経験したことがなかったから

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