(5)おどろ木桃の木さんしょの木2

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そこつ者のわたしと違って、どんなときにも慌てふためくことなく悠長。いつも笑顔が絶えない(←ここはわたしと一緒^^)関西風のええとこのぼんぼんである。この御仁、実は「あの頃ビアハウス」の「グッドチーフ、バッドチーフ」で既に登場しております。

関西のとある大学の英文科を出ていて、当時、独学で英語を勉強していたわたしとは、しょっちゅう、
「ザワちゃん、ホンマに英文科出たんか。ここもこれも違ってるやん。」
「キツイなぁ、ソデさん」
「教えてあげてるんやもん、ありがたいと思い。」
とこういう具合で周囲を苦笑させていたた仲ではあった。

それが、こんなアリゾナくんだりで再び顔をあわせ、同じ学窓で学ぶことになろうとは、夢にも思わなんだ。しかし、長年夢見たアメリカにわたしは学びに来たのである。ザワちゃんであろうと、日本人同士つるんで時間を無駄にはすまい、そうでなければ一体なんのための語学勉強になるのか、と同国人同士つるまないことを決心した。

翌日のクラス編成発表では、わたしたちは別々になっており、ザワちゃんは大学寮の仲間を、わたしはシェアハウスの仲間を中心の、それぞれの生活が始まり、しばらく時間をともにすることはなかった。
そ、しばらくは。わたしがNorth 2nd Ave.927の家を出るまでは・・・

後日談になるが、わたしが人生の一大決心をして、夢見たアメリカ、ツーソンを後に大阪へと帰国したその日、伊丹空港で出迎えてくれた親友とグッドチーフから聞いた話。(空港から思い荷物をズルズル引きずって、そのままアサヒビアハウスへと直行したわたしたちではあった。

「おい、お前がザワちゃんをかどわかして、アメリカくんだりまで引っ張って行ったという噂だぞ。」
「お前の後を追っかけて行ったという噂もあるで~」

ご、ご冗談でしょ。なんでやのよん^^;本人の預かり知らぬことやで(泣)

更にもうひとつ、後日談を語らせてもらえば、このザワちゃん、わたしと夫になるポルトガル人の恋人が、京都は伏見区役所へ婚姻届を出しに行った際、我が親友と共に、証人の一人として同行した人なのであります。

わたしがポ国に渡って何年か後帰国した折に、かつてのオフィス仲間がアサヒ・ビアハウスで歓迎会を開いてくれたことがあるのだが、その時会った彼は、異国の女性と結婚しており、ファーストフード店の経営者になっていた。

時折、わたしはあの若かりし日のザワちゃんを思うことがある。
「わたしの後を追っかけて行ったと言うあの噂はホンマやったん?」

今ではもう聞くよしもない、遠い昔のあどけないひとコマである。

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アリゾナの空は青かった(6) Morning has broken

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