『ペ●スノート』:Page 9「怒気」
とりま、剣(ないと)は食卓へ向かった。アイツら、色々とクレィズィ~な誘い文句してきたケド、結局はお腹が空いたからね。人間、嫌なことがあろうがなかろうが、お腹空いㄘゃあ戦はできね工ってハナシ。You know?
食卓には、なんと豪華な肉料理が置かれていた。虹空(にあ)がつくったらしい。
「落ち●こんでるおまハンのためにちょいと贅沢な料理つくったンゃ。を食べ」
剣は正直、目の前にある大量の肉料理を食べる気にはなれなかった。それもそうだ。何故なら最愛(?)の妹が死んでしまったから。剣は何度も断ったが、虹空が半ば圧力をかけるように”食え食え”コールをする一方なので、剣は渋々、席に着いた。
「せっかく豪華料理つくったンでぃ、お友達呼んだにゃ!」
ホントにさぁ......友達呼ぶんだよ......こちとら家族の一人亡くしたンやぞ......という此方の気持ちなんて、虹空は全く知らないだろうし、恐らく気にもしないだろう。
ひとまず席に居座る連中を眺めた。まずは死神とヌーク。そして三輪(みのわ)に神谷(かみや)先輩に、ミツキーマウス……他にも小学生っぽい男の子と、恐らくその保護者であろう女子高生とオッサンがいた。後から名前を聞いたのだが、小さな小学生は神奈川 素麺(カナガワ ソーメン)という名前なのらしい。……すごい名前だ。他の保護者らしき2名の名前は聞かなかったけど、男の子の名前がああなんだから、きっと保護者の方もすンごい名前……いや、仮に名前は普通だったとしても、頭がアレなのに違いはないだろう。あ、これはあくまでも僕の偏見だからね。だから全国のキ☆ラ☆キ☆ラ☆ネームの皆さんは気にしないでね。
「ぃ~やはや!この度は、"ナイトくん、元気だして!"会にご参加頂きましてまぁコォとゥにありがとぅございます!」
虹空がそう言うと、他の参加者たちは拍手の喝采styleだった。こちとらパーティーなんか参加したくないのに……モヤの中のむねむねがより一層濃くなっていった。
「ナイトくんがね、ちょっと……色々ありましたので、それでナイトくんには、これからも元気出して生活してほしいんですよ。なので、今日はナイトくんの大好きなホットドッグに加えてですね、ステーキやハンバーグといった肉料理を大量につくりました!」
よっ!太っ腹!……と、神谷先輩が合いの手を入れていた。死ねばいいのに。
「それではまずは、乾杯の音頭を……」
虹空が僕に視線を向ける。僕はその視線を、CoolでSadisticCrazyな目つきで送り返す。
「……私がとります!」
本来は乾杯じゃなくて"献杯"だろうとツッコミたかったが、ツッコむ余裕なんてものはなかった。いや、余裕がないというよりか、ツッコみたくないという拒否感情というべきか。
「それではっゕんぱ~~~ぃっ!」
皆が互いにグラスやコップをCrashしてる。僕はただただ眺めていた。基本的に皆ソフトドリンクだけれど、素麺くんの保護者であろうオッサンや虹空だけはビールを入れていた。どこか皆、気持ち良さげだった。僕の気持ちなんか知りもしないだろう。……死神とヌークだけは、僕と同じように、すごく暗い表情だったけどね。
「んでは、皆さん肉料理の方もね、お召し上がれくださいまち~~~~」
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