第1回 遅咲きのラジオネタ職人暮らし
ラジオの向こうに笑いがある。
学生時代、狂ったように聞いていたラジオ番組があった。
もう20年も前の事。友達が「これ面白いよ!」と1本のカセットテープを貸してくれた。
そこには学校生活や家族のことを、豪快にネタにして、方言で笑い飛ばすキラキラいや、ギラギラした中高生たちがいた。
勉強の合間に、部活を笑いに、じいちゃんばあちゃんはネタの宝庫。下ネタもシュールも座布団一枚な文章力のあるネタも、全てが斜め上行く面白さ!
当時はハガキがいくらだったんだろう。みんな、多いとは言えないお小遣いから捻出して、どうやったら読んでもらえるか、賞をもらえるか、切磋琢磨する青春が見えた。
私も当時は19か20。投稿している彼らと変わりが無い世代。毎週金曜日、深夜眠いのを我慢して下宿の部屋で楽しみに聴いていた。
ネタ職人は、ある意味スター。おなじみの名前がラジオから流れるとテンション高く耳をそばだてる。
人気絶頂、コーナーの盛り上がりも最高潮!本も売れて売れて学校の話題!
しかしある日、ラジオパーソナリティのテレビ部門への人事異動のために、番組が終了することが発表されたのだった。
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