第4回 遅咲きのラジオネタ職人暮らし
久々に聴いた、ネタの数々
決して悪くは無かった。
かといって、なつかしさにひたったり、大笑いもしなかった。
十数年ぶりに聴いたということは、私も十数年年齢を重ねており、興味関心も昔とは違う。
それに、ネタが昔よりも小さくまとまってしまっていた気がした。
あの頃と同じではない自分がいて、あの頃と同じ名前はしていても、コーナーに勢いを感じなかった。
あとでわかったのは、ネタを書いている人たちの年齢も上がっているということ。文章力も上がっているのだが、どこかきれいにまとまっている気がしたのは、確かだったのかもしれない。
私は1度は聞いたので、CDをケースに戻し、梱包材で丁寧にくるんでから、郵便局へ行って姉へ送った。
それから、2・3度頼まれて毎年購入していたのだが、聴くことは無かった。
しかし、ついに手に取り、夢中になってむさぼるように聴く日がくる。
それは、コーナー30周年企画、今までの傑作選ライブのCDが、時季外れで売られているのを見かけたから。
2枚組のCDを私は姉の承諾も得ずに衝動買いをし、車で聴き始めた。一瞬で私は19年前に戻った。あの頃の狂気じみた熱い時間に
。
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