それは、神がかり的な出会いから始まった~その2

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彼女に出会った本当の意味…

それは、彼女がこれからしようとしている仕事にありました。


日本語と中国語に堪能な彼女が始めたいと思っているのは

大連と日本をつなぐ仕事!

つまりコンサルタント業なんですね。


中でも力を入れているのが、

オーダーメイドの中国旅行です。


これを聞いて、もしや…と思った私は

義母の話をしてみることにしました。


      もみじ


もう20年も前のことです。


それは、私たちの結婚が決まり、義母と義父を伴い

仲人のSさん宅に挨拶に行ったときのこと。


緊張していたのか、話が途切れると

場がし~んと静まりかえってしまう感じでした。


「まぁ!Sさんも満州ですか!」


でも、義母のこの一言をきっかけに、

急に話が盛り上がりました。


義母と仲人のSさんは、日本生まれの満州育ち。


お互い離れた土地で過ごしたようですが、

まるで幼なじみのように思い出話に花が咲きます。


よほど懐かしかったのか、

顔が紅潮し、声もうわずっている義母…。

こんなに楽しそうに話す義母を私はそのとき初めて見ました。


小学と中学時代を過ごした満州は、義母にとって第二の故郷。

熱河省の平泉という田舎で、とてもいい暮らしをしていたそうです。


「いつかお義母さんを満州に連れて行ってあげたいな~」


結婚以来、私の心にずっとあったこの想いですが、

去年あたりから、なぜか「急がないと!早くしないと!」と

気になって仕方がなかったのです。


それで、満州里帰りツアーを企画できないものかと

いろいろ調べていたところだったんですね。


以前テレビ番組で、指揮者の小澤征爾さんが故郷を訪れ、

当時の家がそのまま残っていることに感激していたのを

見たことがあります。


もしかしてお義母さんが育った家も

まだ残っているんじゃないだろうか?


でも、どうやって探せばいいんだろう?

英語が通じれば私が行って探してあげられるけど、

どこを拠点に探していいものやら、

さっぱり見当もつかないでいたんです。


        もみじ


この話を聞いた彼女の顔が急に明るくなりました。


「去年の7月、私がお手伝いしたツアーがまさにそれです!」


彼女は、60人のお年寄りを連れて、

満州への里帰りツアーをすでに行っていたんです。


しかも、旅順を起点にバスをチャーターし、

みなさんが当時住んでいた家を一軒一軒当たり、

中を見せてもらえるよう交渉していたんですね。


当時食べたという懐かしいお菓子を

探し出して買ってきてあげたこともあったそうです。


「あのとき、皆さんにすごく感謝されて私も嬉しかった。

 だからこれを仕事にしようと思ったんです。


ガンになって余命6カ月といわれた私が

今こうして生きていられるのは、周りの人のおかげなんです。


私が生かされているのは、私にできることをしなさいということ。


いろいろ考えたけど、中国と日本の間に立って仕事をすることが

私の使命だと思いました」


………


正直、自分でもびっくりしました。

この出会いがまさかここにつながるとは!!


しかも、ピンポイントで彼女の仕事とリンクしているではありませんか!


早速、九州の義母に電話をしてこの話をしました。


「一人で行けるかしら…?ちょっと心配だけど」

不安を口にしながらも、義母の声は嬉しそうでした。


大丈夫お義母さん!私が連れて行ってあげるから!

彼女が家を探してくれるから!


そして、この8カ月後、

義母の満州里帰り旅行が実現することになるのです。


続きのストーリーはこちら!

それは、神がかり的な出会いから始まった~その3

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