ドバトの犠牲者リターンズ(5)それから半年

前話: ドバトの犠牲者リターンズ(4)偽卵と日陰

 そして、ネットをベランダの外に垂らした。しかし、垂らしすぎて下の階までかかってしまったw。うまく調整し、横の隙間も別の網を使って塞ぐなど、一時期ブロックは順調に進んでいたかのように見えていた。

 しかし、やはりドバトだ。どうやってもここから離れようとはしない。わずかの隙間をぬって割り込もうとする。とにかく♂が悪質だ。また別の♀を連れてきやがる。

 ハトはバラの匂いを嫌がるとのことで、バラの花もベランダでプランター栽培してみた。確かに効果がないとはいえないようだ。バラには寄り付かない。

 半年の間、そんなことを繰り返していたら、1つの事件が起きた。

 震度6クラスの大揺れが何回か。

 いわゆる熊本地震だ。

 幸い、うちのマンションは築浅で頑丈だったためか被害はなし、ガスは無傷で、電気水道も割と早く復旧した。周りの学校が避難所になっていたり、断水世帯が少なくない中、自分はほぼ無事で恵まれたと思った。

 しかし、ベランダのプランター庭園は一部落下、鳩よけバリケードも倒されるという、家屋倒壊等に比べればどうでもいいことかもしれないが、被害はあった。



 ドバトのつがいは窃盗団並みにその隙間に入り込んだ。
 そして産卵

 激しく狼狽した。このまま孵化させれば雛の糞害が半端ない。卵を撤去してもまたすぐ産み付けるのは去年の教訓で得たこと。どうしよう?

 そうだ、偽卵を使おう。

 そして、ハトが不在の間に卵を偽卵にすり替えた。ハトはまんまと罠にひっかかってそれを抱卵している。とりあえずはこれで引っ張り、繁殖期が終わるまで粘ろう。


↑この2つの卵、実は偽卵ですw


そうとは気づかず、抱卵開始w

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