私を変えた14日間の小さな命

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私は…てっきり翌日ご連絡しますと言っていたペットショップからも何の連絡もなかったから、てっきり文句を言いに行ったんだろうと思いました。
私は1人、小鉄の亡骸の横で魂が抜けたように座り込み続け、泣き続けていると…玄関の扉がガチャっと音を立てた。
迎え出る気力もなく…部屋に入って来た旦那チャンが
『はい。お前に』

渡されたのは…なんと小鉄の双子の妹でした。

まだ小鉄の死を受け入れれてないのに残酷な現実でした。ピクリとも動かなくなった小鉄の横で元気に動き回る妹…。

『小鉄じゃない!小鉄じゃなきゃ嫌や』と泣き叫ぶ私に旦那チャンが…
『分かってる!こいつは小鉄ちゃう。どんなにしても、こいつは小鉄にはなられへん。今のお前には酷やってのは充分分かってる。けどな…お前がキッチンに立って泣く姿見て、こらあかんって思た!やから違う子よりは小鉄の兄弟の方がェェ思たし、お前もまた育児に追われる生活になったら、いつまでもクヨクヨなんてしてられへんやろ?やから小鉄の分まで、こいつのこと一生懸命育てたって。小鉄にしてやれんかったことを、こいつにしたって。けどな…何があっても小鉄のこと忘れたらあかんで』とまぁー長い時間、私に色んな気持ちを聞かせてくれた。
小鉄を買うって承諾したのも…小鉄を見る目が今まで見たことないよーな目やった。ほんまにこいつと生活したいってのが強く伝わった。そんな中でズット体調悪かったお前が小鉄が加わることで少しでも元気になってくれたらって思いで承諾してくれたこと、小鉄が亡くなってから知った。
そんな中で小鉄を失って…お前の性格や病気を考えたら絶対に自分を責め続けて前に進まれへんなるって思った。やから酷なことも承知でお前に黙って連れて帰って来た!って。
普段から旦那チャンはナンも言わん!だから、こんなこと思い考えてくれてたやなんて思いもしなかった。

『お前がどんなに泣いて叫んでも、酷い言い方やけど小鉄は還ってけーへん!やから少しずつでいいから前に進もな』


●お葬式
土曜日の夕方6時頃に小鉄が天国へ旅立ち
日曜日は家族全員で過ごし
小鉄を、とうとう、ほんまに天国へ送り出す日が来た。予定は夜の10時からだったから日中は棺を準備し持って逝かせるオモチャや手紙を準備し棺に入れる花を買いに行き…子供達も小鉄へ手紙を書いたり折り紙で花を作ってくれたり写真を現像したり、慌ただしく過ごしました。
辛いけど最期は最高の形で送り出してあげたかったから。。。してあげられなかった全てを込めて。
普段は単身で居ない旦那も帰って来てくれました。
私1人では無理だと判断したんでしょうね。。
いざ葬儀場へ出発の時…小さな棺を抱え泣きながら車に乗りました。
車内では沈黙です。。。
葬儀場に着くなり立っていられなくなった私を横でズット旦那は黙って支えてくれてた。

葬儀場の人は淡々としてるんですよね。。
ナンか余計に辛かったのを覚えています。

火葬の台に乗せられ…もう2度と触れてあげられないと思うと辛さが限界で発狂してしまいました。

合掌をして扉が閉められました。
火葬のための機械のスイッチが入った途端出る
あの独特な音と私の泣き叫ぶ声だけが響き渡り
高温になるほど、その音が大きくなる。。。

今回お世話になった葬儀場は全てが丁寧でした。
骨壷に骨を入れる際、雑な所は取れる骨だけザッと入れ適当!(私が利用したことある所と比較しての話しです)粉々になった部分は、ほうきではかれてゴミのようにポイ!
でも此処は違いました!
白い布の上に全てを出し…オモチャなどを一緒に入れたために出るお骨以外の灰等は全て綺麗に取り除いてくれ頭だよ。手だよ。歯だよ。って全て教えてくださり、小さな入れ物に歯を入れてくれてお守りとして肌身離さず持っていられるアクセサリーを骨壷とは別に用意してくださいました。
骨壷カバーも自分で選ばせてくれました。
今まで利用していた所のサービスが悪すぎたのか?
今回の所がめっちゃ良かったのか?よく分からないけど納得いく葬儀が出来ました。
法要の日時の連絡もあり助かりました。

小鉄にはお墓は購入せず、いつまでも家族の側に居られるよう連れて帰って来ました。
今でもリビングで皆と過ごしています。
葬儀が終わり旦那チャンが
『よー頑張ったな。小鉄は幸せやで。こんなにもお前に想ってもらえて』って!
旦那チャンに救われた。


●最後に…

こんなにまで愛おしいと思える気持ちが自分にあったことを気付かせてくれた小鉄に感謝しています。
生まれた命は当たり前に生きて成長するもんだと勘違いしていたことに気付かせてくれた小鉄!
子は勝手に育つ。と言って来た私ですが…長男にも次男にも三男にも長女にも、心配したり病院に走ったり栄養を考えてご飯を作ったり色々と手をかけて来たから成長してくれたんですよね。
命があるって生きているって奇跡です。
皆さんも自分が大切だと思う命はどうか大切にしてください。
失ってからでは遅いです。後悔しか残りません。
後悔しても泣いても叫んでも還って来ません。

これを書いた今日は魔の土曜日です。
毎週、土曜日が来ると未だに恐怖です。
少しは日常生活が出来るようになりましたが薬なしでは過ごせない日々です。
初七日までは毎日泣きました。
でも初七日が終わり、もう泣かないと決めたんです。永遠に泣いてたら小鉄が悲しむから。。
毎日、小鉄に『おはよう』と声をかけ、お供えするご飯やおやつの準備からスタートする生活。
いつか姿形、性格もそのままで、またママの元に生まれ変わって来てくれるその日まで、ゆっくり休んでね小鉄。
小鉄の分まで家族みんなで頑張って生きる!
小鉄は後悔していないやろか?
幸せやったやろか?………

小鉄のママにしてくれて…ありがとう。
これからもズット愛してるよ。


最後まで読んでくださり、ありがとうございました。


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