ファイナンス入門 (1) ファイナンスって?

次話: ファイナンス入門(2)指標

ファイナンスなんて言葉を持ち出すと理工系だの統計学だの会計額の知識を振りかざして難しそう。

と言うのは誤解です。

30年間以上ファイナンスに携わっている自分が言うのですから信じて下さい。


ファイナンスを大きく分けると会計領域と計画領域。

前者は日本で言うところの「経理」。

ある期間の会社の「儲け」の状況と「持ち物」の状況を測定するもの。

後者は将来の会社の「姿」を描こうというもので、製品のレベルだったり、部門や機能のレベルで、ある「前提」だったらどういう「姿」になるかというもの。

会社の「予算」だったり「中期経営計画」みたいなものがそれに当たる。


「経理」は、「会計基準」という共通の物差しで会社がどれ位儲かっているのかを測る。

そのことにより経営者は会社が潰れないで存続しているかが分かり、

銀行や株主は会社にお金を貸したり出資しても大丈夫かを判断できる。

ここに「会計基準」が重要な意味を持ってくるのは主に投資家。

複数の企業の中からどこへ投資しようという時に、儲けの具合を測る「物差し」が違ったら判断に窮する。

よく「日本基準」だとか「米国基準」だとか更には「IFRS」という言葉が新聞に出ていたかと思うが、これらはみんな「物差し」の種類。

IFRSは主にヨーロッパが発祥の地なのだが、ここ数年、米国基準と共に統一に向けての努力がされて来た。そんな中で日本基準がやや孤立気味。国際資本市場から仲間外れにされる怖れも。


計画を立てる第一歩は実は現状をよく理解すること。

なぜなら計画の出発点は過去の「実績」であるから。

実績にたどり着く売上だとか経費の成り立ちが分かっていないと将来へそれらを伸ばすことが出来ない。

一時的なものや異常値を取り除いて正しいベースを作るのが大事なのは家を作るのと同じ。

その上で将来の売上、人件費の元になる従業員数、材料費の伸び、新規投資なんかを決めて行く。

売上は売上 X 単価。

人件費も人数 X 単価。

材料費も数量  X 単価。

新規投資は償却費用として、投資額 ÷ 償却年数。

費用を+(足す)

利益は売上から費用合計を -(引く)。

ご覧の通り四則演算を使うだけ。実際、関数電卓なんか滅多に使いません。


あと、実績と予算に対する「比較」をする時。

ファイナンスでは、この「比較」が重要。

一つの方法は、実績 -予算 で予算を幾ら上回ったかの絶対額を見る方法。

もう一つも方法が、実績 ÷ 予算で達成の割合も見る方法。

前者は個別の会社の場合、後者は同業他社などの規模が違う会社を比較する場合に使われることが多い。


ここまで来れば日常のファイナンスで必要な知識の6割がたカバーしている。

ファイナンスなんて関係ない。難しそう。

と言うのは大きな誤解ですので、ぜひ若い人たちに挑戦して貰いたいと切に願っています。




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ファイナンス入門(2)指標

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