ファイナンス入門(2)指標

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次話: ファイナンス入門(3) アナリストという仕事

次に会社の具合がどうだか分かる”指標”のお話。

「儲け」を表す指標としては各費用の項目が売上に対してどれ位の割合かを示すもの。

例えば材料費や労務費を製造原価というが、製造原価÷売上を売上高製造原価率とか単に原価率と言う。

よく飲食店での原価率が3割合と言うのは売上の3割合が原価として掛かっているということだ。

売上−製造原価を粗利益と言い、粗利益÷売上を売上高粗利益率または単に粗利益率と言う。

販売関係に係る費用を販管費と言うが、販管費÷売上を売上高販管費比率と言う。

粗利益−販管費を営業利益と言い、営業利益÷売上を売上高営業利益率と言う。

もう分かったと思うが、割られるものの名前が「売上高」の後に来て、その後に「率」が付く。

費用がどれ位の比率を示すのか、それぞれの費用を引いた後の利益はが売上に対してどれ位の割合を占めるのかが分かり、会社は売上の増加と費用の減少で利益の増大を目指す。


会社の「持ち物」を示す指標として重要なのは、当面の支払に対しての手当。

ここで当面とは1年以内を意味する。1年以内のものを「流動」、それ以上のものを「固定」と区別したりする。

1年以内の仕入先への支払、借入金の返済に対して1年以内に現金になるものの割合がどうかを会社の安全性を示す指標としている。この指標は「流動比率」と呼ばれます。

この指標は会社と取引をする際に一番重視されます。

物の本では1年以内に現金になるものが1年以内の支払の2倍あることが好ましい、と言うが2倍と言うのは結構厳しく、実際には1.5倍とか1.2倍あればまあ良いかなと言う扱いがされている。


この様に単純な割算から導かれる「指標」から会社の「儲け」の状況と「持ち物」の安全性が分かります。

他にも沢山の指標がありますが、算出する式を見ると意味が分かってきます。




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ファイナンス入門(3) アナリストという仕事

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