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16/5/6

ハゲだっていいじゃない! 【其の一】

Image by Olia Gozha

【自分では気づけないハゲがある】


子供の頃から髪の毛の多さにはホント悩んできました。


卒業アルバムを今見返してみても、どれだけ「もさい」のかというぐらいてんこ盛りでして。


その上中途半端に天然パーマが入っていたので、もうどうしようもない状況でした。


そんな事情もあり、わりと短めのカットにしている時代が多かったような気がします。


通っていたのが美容室ではなく「床屋」ということもありましたが、夏場になればバリカンでサイドや襟足をガッと刈り上げて、上はバッサバッサとすきバサミですいてもらって…


でも、人生折り返し地点かなぁという年齢になってきて、


(人生一度ぐらいは髪を伸ばしてもいいかなぁ)



そんなことを時折考えるようになりました。


万一なくなってしまう事があればできない髪型ですから、人生一度ぐらいは試してみてもいいんじゃない?という本当にそんな軽い気持ちだったのですが…


そんな思いを抱き始めたのと時を同じくして、床屋のご主人にいつものようにカットしてもらっていると、ご主人がボソッとつぶやきました。


「ちょっとキテるかもね…」


「え?どこがですか?」


「てっぺんのほうかな…」


(ガーン!)



全く気づけなかったんですね。これが。


前頭部から迫り来るハゲならば、毎日鏡を見ていればそれなりに気づくこともできるのでしょうが、頭頂部やつむじの辺りというのはそうそう簡単に気づくことはできないものなのだという現実を知りました。


合わせ鏡で見てみると…うん…確かに…キテるかも…(泣)


でも仕方ない部分はあるのかもしれないと。


遺伝が全てではないにせよ父方の祖父も父も基本的にはそこそこイッちゃってますので、こっちの血を受け継いでいたらそれも運命…


ただ、髪があるうちは色々抗ってみてもよいのではないか。


最終的には憧れの偉大なるプロレスラー「ストーン・コールド・スティーブ・オースチン」のようにスキンヘッドだっていいじゃない!などとポジティブ思考に切り替えることにしました。


そういうわけで、当初考えた「髪を伸ばす」というプランはいずれ決行しようと心に決めたのですが、そんな最中に床屋のご主人が病に倒れてしまうという不測の事態が発生したのです。


子供の頃から30年以上通い続けた床屋が実質的になくなってしまう…


わずかとはいえ髪も失いはじめ、同時にずっと髪の毛を扱ってくれた気の置けない床屋までも失う…髪の毛に関する問題を二つ同時に抱えてしまいました。


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