4月から無職になった31歳独身女子のライフストーリー#4
この記事は、2016/3/31にnoteに更新された内容です。
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退職に伴う引き継ぎが難航中。。辞めるって本当に面倒臭い、とつくづく実感中のAfiaです。1月末に退職意思表示をし、3月末の現在まで退職日がまだ決まっておりません。。
詳細はおいおい書きますが、大多数の人が考えるように辞めた後は転職を前提で考えていました。退職決意直後に転職活動を進めていましたが、現在は一時中断中。組織で働く以外の道もある、と幅広い視野で今後のやりたいことを見つめ直しているところです。先週末は初めて「フリーランス」という働き方に興味を持ち始めたところです。
さて、前回は中学時代にさかのぼり、選択の「意味付け」について述べました。今回は、海外赴任を選んだ「意味付け」について触れたいと思います。
■勢いで始まった海外駐在
すんなり決まり、目的がなく始まった海外駐在。2年目に差し掛かる前から、苦悶の日々を過ごしました。なぜこの国にいるのか。なんのために今の仕事をしているのか。次に何をやりたいのか。考えても答えは出ません。なので、無理やり意味付けをしたこともありました。現時点で一つだけ断固として言えるこの国に来た理由は、現地でのある人との出会いです。これは駐在後わりと早い段階で感じたことなのですが、
「私はこの人と出会うためにこの国に赴任されたのだ。」
心の奥からそう強く実感する人との出会いがありました。(今でもお世話になり続けています。)
■この人に出会うため
現地パートナー企業のある女性スタッフの方なのですが、現地到着日に空港に迎えに来てくれ、会った直後から、「あなたは私のシスター(妹)のようなものだからなんでも助けるわ。」そんな言葉をかけてくれたのです。当時は、会ったこともないのにそんなことが言えるなんてなんでだろ、すげーなー。ぐらいにしか思っていなかったのですが、日に日に彼女の偉大さと繋がりを感じるようになりました。
■「人生で一番最悪な時」の出会い
赴任した当時、彼女はよくこのセリフを吐いていました。「今が私の人生で一番最悪な状況だ」と。当時は大げさな、ぐらいにしか思っていなかったのですが、3年半立ち、過去の経緯を知っていくにつれ、それは事実であると今は感じています。
出会った当時40代半ばだった彼女は、母親を30代で亡くしたそうです。そして私と出会う一年前に父親を病気で亡くしました。彼女には妹がいましたが、父親の看病は全て彼女が請け負っていました。闘病生活は半年から1年ほど続いたようで、病態が悪化し仕事がままならなくなったので辞めて闘病生活に付き添っていたそうです。父親が亡くなった後は、妹さんとの財産分与。それなりに裕福な家庭の出身であったため、両親の遺産はけっこうあったようです。しかし、妹さんが強欲な方で、かつお姉さんの彼女は無欲かつ非常に寛大な人で、おばあさんの指輪一つ以外全ての財産を放棄して妹さんに譲ったそうです。妹さんが全部奪った、という方が正しいかもしれません。彼女は何も要求はしなかったのですが、妹さんは財産を奪われることを恐れ絶縁状態になったそうで、お父さんがなくなってから一度も会っていないようです。均等以下でも財産を受け取っていれば、けっこう裕福な生活ができたと思います。小さいときは両親からきちんと教育を受け、大学を卒業し、その後は大手外資系企業や妹さんが起業した会社をともに運営していたそうで、収入は平均以上にあったようです。そんな過去の裕福な生活をした一方、現在はローカル企業に就職し、能力に見合わない安月給で働いていました。
そんな中、私は彼女と出会いました。今が私の人生で一番最悪な状況だ、とよく言っていたのも今はよくわかります。父親への懸命な闘病生活と死別の直後。仲が良かった妹さんとの絶縁。身寄りも財産もない単身生活。安月給労働。その直後の出会い。当時の彼女にとって、私は奇跡的に彼女の人生に舞い込んだ人物だったのだと感じます。私の存在は、かつて彼女が愛して可愛がっていた妹に代わる存在だったのだと思います。元々非常に献身的な人です。人に尽くせる喜びを私に見出していたのだと思います。だから、会った初めての日に「あなたは妹みたいな存在だから」と言ってくれたのだと思います。
彼女の悲運と出会いのタイミングは、人生の不思議なカラクリのようにしか思えません。このタイミングで出会ったことは、お互いに意図してないし誰も計画していません。彼女にはこの国の生活でなんどもなんども助けられたし、数えきれないほどのことを学びました。だからこそ強く感じるのです。このなんとも言えないタイミングで二人が出会ったこと。これは、見えざる力によって引き合わされたのだと。もう、これだけで十分でした。仕事で結果を出す執着はものすごく強くありましたが、私の「人生」という大局観でみれば、この人にこの国で出会えただけで、この国にきた理由は十分に意味のあることでした。
■大局観をもって人生に意味付けをする
だから、なんでしょうか。それ以上を求めるのは期待しすぎなんでしょうか。仕事のために海外駐在をしている、という意識も強くあるので、「仕事」という視野で3年半の生活を振り返ると、いまの経験が過去と未来のキャリア形成にどう結び付けられているのかは意味を見出しづらいです。それもあって、なぜこの国にきたのか、という理由を無理やり「仕事」に結びつけようとしているので、未だに意味付けが上手くできていないのだと思います。
改めて振りかってみると、やっぱり「この人と会うためにこの国にきた」と強く実感するし、これだけで十分です。彼女との出会いとこれまでの経験は、私の人生を十分に満たして彩ってくれました。
費やす時間のほとんどは仕事だし、仕事があったからこの国に来れています。それでも、仕事はただのきっかけに過ぎず、人生におけるこの国での経験を得た理由は、仕事だけが目的ではありません。人生に大局観を持つことは、意味付けの手助けをしてくれるものだと、今実感しています。
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Afia Naomi
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