パニック症候群とのお付合い その5

前話: パニック症候群とのお付合い その4

まだまだ試みた事は沢山。勧められるものも、今となっては?のものもあります。

飛行機対策: 海外出張の際の飛行機。これが問題でした。

電車なら途中下車という手が有りますが飛行機では。。。

幸いアジア圏で最長7時間のフライトだったので、ちょっと荒技ですが私の場合、「泥酔」作戦を取りました。

搭乗時間ギリギリまでバーでビール、水割り、ワインと飲み続け、搭乗と同時に睡眠。

大体、離陸して水平飛行に移行する2時間くらいで目が覚めますので、ここで更にアルコールを追加。

1-2時間くらい飲んでるとまた眠くなりますので睡眠。

大体、着陸の衝撃でめを覚ますという具合でした。


般若心経: 自身も若い時に「自律神経失調症」になったという上司から読めとの勧め。

そうは言っても難しくて良く分からない。そこでNHKでやっていた講座のテープを購入。

聞いてみた。

内容は結構心に響き、

「この世なんかいい加減なもの。心配してもしょうがない。

見えているもの、聞こえているものにとらわれてはいけない。

世の中がそのような『空』であるならば生死の区別も迷いや悩みも意味をなさない。」

そんな意味だと解釈してますが、心に一定の平和を築くのに役立ちました。


露天風呂縦走ツアー:

気分チェンジが重要との医師のアドバイスに従い計画。

その頃働いていた会社の厚生施設が伊豆高原に有ったので、そちらをベース基地として行動。

伊豆高原駅前の「高原の湯」を出発して海岸まで国道を下ると赤沢港。

小さな海水浴場の傍らに露天風呂があった。

着替えの場所もないのだが国道からは視界が途切れているので、素早く裸になり入浴。

ちょっとお湯はぬるかったが、海岸に押し寄せてくる波の音が心地よく、リラックス。


南下して次の伊豆急行の駅が伊豆大川。

海岸に立つ平屋建ての建物が「磯の湯」。

有料だが男女別で綺麗なので納得。

風呂からの景色が絶景。晴れていれば伊豆大島が目の前。


更に南下すること暫し。

「アメリカを見ながら入れる野天風呂」こと「黒根岩風呂」に到着。

残念なことにお湯が抜かれた後。営業時間外だった。


こうして散策と入浴と体を使った後は、上手い地元の魚料理。

厚生施設でも食事は出たが折角なので伊豆高原駅まで歩き、駅の中に併設されている店へ。

よく食べて、よく飲んで。その晩は良く眠りました。


漢方医:  

少し症状が落ち着いていてもう大丈夫かと思って受けたシンガポールでの単身赴任。

環境が変わったのと、オフィスの冷房が効きすぎだったのがいけなかったのだろう体調を崩した。

息切れがひどく、夜は目が覚めて眠れない。

日本人駐在員が通うクリニックに行き診察をして貰うと、脈拍110。

そりゃ疲れる。

医師のドクター タンがたどたどしい日本語で、

「薬を飲んでたことありますか?」と聞く。

自律神経失調症の病歴と飲んでた薬の名前を言うと、同じものを出してくれると言う。

ただし外人は体が大きいからだろうか薬のmg数も倍だと言う。

それに睡眠導入剤も出してくれた。

不思議なもので薬を貰うと不眠は嘘の様に収まった。不安感や不快感は治らなかったが。


そこで日本人駐在員向けの雑誌で見つけた漢方医を訪ねてみることにした。

診療は最初、聴診、舌を見たり、首筋を触ったり。そして脈をみる。

「うーん。ちょっと体が弱って冷えてますね。

大丈夫です薬出しますから飲んで下さい。」

錠剤か粉薬を期待してたらさにあらず。

木の皮や枝の干したもの、石みたいなもの。

そして電気ポット。

この電気ポットに水と一緒に入れて二度煮出す。

味はお世辞にも美味しいとは言えない。

毎週通って症状と舌と脈をみて薬を変えて行く。

「今回は恐竜の骨」

「今度は蜂の毒を試しましょうか?」

漢方は時間を掛けて体質改善をしていくのですぐには効果が現れないが、お陰で何とか2年間の単身赴任を乗り切った。


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