変えられる進路と変え難い進路 その1

次話: 変えられる進路と変え難い進路 その2

高校3年生の時期。だれもが自分の進路について迷うことだろう。「将来就きたい職業?」「研究したいこと?」自分は高校3年の時、所謂「理系クラス」。しかし受験した大学は全て「文系」。

千葉県の県立高校。昔は「県立高校御三家」などと言う呼び方もされていた。

「高校生クイズ」に時々出場。

SSH(スーパーサイエンスハイスクール)に指定されていて、「理数科」が設置されている。

当事は自由な校風で県内から成績優秀者が沢山集まって来ているものの、部活動、委員会活動が活発で勉強ばかりやっているという感じでは無かった。

その辺が「甘さ」にも繋がっていたのか現役で合格する者は半数位。

某予備校に友人を訪ねて行ったらクラスの半数近くがそこに居てびっくりしたこともある。

3年になる前にクラス分けがあり3年間一緒の「理数科」一クラスを除くと、理系クラスが3、文系クラスが5になる。

文系クラスの方が数は多いのだが、学校の性格としては「理系」。

東工大の入学数で全国一位を取ったこともあるし、医学部へもコンスタントに合格者を出していた。


進路を決めるにあたって誰でも考えるであろう事は「将来の職業」。

でも17、18才で世の中事や仕事の事なんか分かっているはずもない。

中学の頃は「設計士」になりたいと何となく思っていたが、高校に入って初期のパソコンブームがあり「電子工学」に進みたいと考えた。

講談社の「ブルーバックスシリーズ」で量子力学や相対性理論の本を読み漁った。

但し、物理の分野では高2の段階で高3、浪人生も入れた全国模試で一桁の順位に入る人間が友人にいた。

(あいつには敵いそうにない)

これで電子工学も消えた。

選択肢が無くなって困った時にこう考えた。

(文系コースに行ったら理系の学部を受けるのは無理だけど、理系コースでも文系の学部は受けられるだろう)

念の為、この年から出来た駿台予備学校の高3東大現役コースの選抜試験も受けておいた。

はっきり言って数学の得点だけで受かったと思う。

ここを受かった時点で「医学部」か「法学部」とどちらにするか未だ迷っていた。

でも冷静に考えると自分が人の生死に関わる手術に向いているか?

長時間の手術に体力的にも持つか?

外科以外でも著書のフアンであった「北杜夫」の様な精神科医の道もあるが、どうにも人の精神、内心の事は分からない。

と、段々に「法学部」へと心が傾いて行った。


となると、今度は学校の授業ではやらない社会科科目が俄然弱点に。

なんせ日本史は明治維新までしかやっていない。二次試験の論述問題を書くには明らかに知識不足。

(これは最初から一浪覚悟で現役時代は出来るとこまでやろう)

そう決めたもにの高校では「数学3」「物理2」などの理系科目の定期試験勉強もしなければならなかったのには相当に堪えた。

最初から文系コースにしておけばと当時は随分と悔やんだものでした。

そうして臨んだ入試。


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