【第1話】会社なんて辞めてやるよ。

1 / 2 ページ

前編: リゾートバイト~ひと夏の恋はいきなりやってきた~
後編: 【第2話】いざ新潟へ!夏の始まり

「仕事舐めてんのか!?」

課長の叱責が会社に響く。



またつまらないミスで怒鳴られた俺は課長の怒りが収まるまで謝り、自分の席に戻った。

猪八戒似でデブの主任がこっちを見てニヤニヤしている。

僕はある中小企業で働く、しがない社畜だ。

毎朝、満員電車に揺られ会社に出社し、休憩もなく夜は終電ギリギリまで仕事をしている。

そんな生活をもう2週間もしている。缶コーヒーでかろうじてつないていた僕の集中力もとっくに切れていた。

そのままパソコンの前で仕事を続けていた。ふと時計を見ると時間は12時近くなっていた。



まだ仕事は残っているが、このままだと終電に間に合わない。今日こそは...今日こそは家で寝たい。

俺はパソコンを閉じ、急いでコートを羽織って会社を出た。

「うっ...僕はなんでこんな苦しいことしてるんだろう...?」


蒸し暑い夜道を歩きながらそう思った。だいたい世の中フェアじゃない。

きっと世の中には、かき氷にロマネコンティぶっかけて、「デリシャス!」

なんて涼んでいる奴もいるに違いない。どうして俺はこんな遅くまで、好きでもないオッサン達に囲まれて仕事してるんだろう。そう思うと悲しくなった。

ただ変えられないことを悔やんでいても仕方ない。気分を変えようと、歩きながらスマホを取り出す。

「今年の夏は旅行でもいこうかな...」

そんなことを思いながらスマホを片手に旅行のページをスクロールしてたら、SNSのバナーに美しいペンションの画像が現れた。

「今年の夏は新潟でステキな思い出を作りませんか?」

キャッチコピーが目に留まった。クリックするとHPに飛ばされた。

そこには見たこともない雄大な大自然の画像や、豪華な和食料理、美しい景色が一望できる露店風呂の写真など、目を奪われる画像が次々に現れた。



「こんな場所に泊まれたらなぁ」

とため息をついた。

そんな思いを感じながら、宿泊の料金表を見てみる。

さすが豪華なペンションだけあって値段も超一流。

安月給で働く俺には到底泊まれそうもない。

「少し現実逃避できたし、まぁよしとしよう。」

そう思いながらページを一番下までスクロールをした。

「アルバイトスタッフ募集中!スタッフはペンションに無料で泊まれます。」



みんなの読んで良かった!