大手予備校の教壇から「大学なんて行かなくてもいい」と叫んだ結果

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と、3分で会話が終わらず、延々としゃべり続けるわけです。

そして、回答を求めると、だいたいこんな感じです。

日本の教育では高校の次に大学に行くのが当たり前だから
親に言われたから
高校の先生に言われたから

のような回答ばかりなのです。

そこで、自分が経験してきた、自殺をしようとしたこと、映画の現場で死に物狂いで働いていること、

社会にはたくさんの価値観、たくさんの生き方があることを伝えるのです。

そうすると、今までブーイングしていた学生たちの表情が「え?」という表情になるのです。

僕らは「なぜ?」ということを考えずに生きる癖がついてしまった。一緒に「なぜ?」と「どうして?」を探求しよう!

「大学に行かなくていい」というのは、何も考えずに受け身として進むなら、その何百万のお金は違う人生に使うことだってできる。大学に行くことは一つの選択肢だ、ということを伝えるようにしていま

した。

そこから、物理の運動法則の講義を始めるのです。


学生たちの変化

このやり方をしてから、驚く変化がたくさんありました。

先生〜、実は私、音楽がすっごく好きで、大学で音楽を研究したいんですけど、そういう場所ってあります?
俺、実は映像作りたくて、自分で映像作ってるんですけど、見てもらえます?


という風に、自分の好きなこと、自分がやりたいことを次々に質問をしにきてくれる学生が増えたのでした。

自分の人生を自分で考えて、そこに向かって頑張ろうと考える学生が増えたのです。

そんな彼らを見て、いつも講義で伝えていたことは、

大学は偏差値の数字で選ぶな! その大学が何をやっているか、どんな先生がどんな研究をしているか。それを見定めろ!

でした。


予備校講師10年目の最後

並行して活動していた映画に専念していきたいこと、

そして、大学受験の勉強ではない、生きる上で大切なことを

全国の学生さんに伝えていきたい

そんな思いがあり、10年という節目で予備校を止めようと決意しており、

最後の年を迎えました。

最後の年もふんだんにアクティブラーニングを行いましたが、

今までの中で一番成果が生まれた年だったと思います。

毎回、各校舎、行うたびに学生の意識が変わってくることが

手に取るように実感ができたのでした。

最終講義では、学生たちが涙目で「辞めないでください」と伝えてくれたことは、

ああ、10年間頑張り続けてよかったと思える経験でした。


現在は、映画×アクティブラーニングを全国で!

現在は、映画の作品創りと共に、

シネマ・アクティブ・ラーニング」という形で全国を飛び回っております。

・学生さんには、社会で大切な生きる知恵、そしてコミュニケーション力を

・教職員の方には、主体性を持って学生が学ぶ姿勢を誘発する教え方、そして教育者としてのあり方を

・社会人の方には、協働・相互扶助の発想、企画力やプレゼン力、交渉力向上のトレーニングを

テーマに活動しております。






教えるということは、その人が偉いということではなく、

謙虚にその人も成長する姿勢が大切だと思っております。

その姿勢を見た学生が、刺激を受けて自分も頑張ろうと思えてくる。

一方方向でなく、双方向にお互いが成長をしていこうという姿勢を

全国の教育現場で広まっていってほしく、

小生も引き続き、修業をして参りたいと思います。

全国各地の皆様とお会いできることをとても楽しみにしております。


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