方向音痴のカリスマが考える苦手を武器にする方法

次話: 方向音痴のカリスマが考える苦手を武器にする話(2)

私は方向音痴です。

それも超ド級の方向音痴です。今の所、暫定1位です。

私は大学を卒業したばかりですが、人生で私よりも方向音痴の人を見たことがありません。


        



というのも、Google mapを使っても迷子になる。

引越しで最初の1か月は家への往復もサバイバル

道が全く覚えられないので、駐車場で車を停めても車まで戻ってこれない。

友達にも、ブラックホールと言われるmy方向音痴。(よくわからない)

友達と待ち合わせする際も、友達に「駅出た瞬間の改札口から動くな」と命令されるくらいです。


<事件1>

     

図書館で勉強していて、トイレに行って、トイレから勉強していた場所に戻ってこれない。これは非常に辛いです。30分迷った挙句、友達が心配してメールしてくれて、友達が私を回収してくれる・・・という結果になりました。トイレに行くことすらもサバイバルなのです。友達がトイレへの行き方をホワイトボードでレクチャーしてくれた時の切なさは今でも忘れられません。

図書館は意外に迷子スポットなのです。


<父とのコラボ事件>

この私の方向音痴はどうやら遺伝するようで、私の父だけが私と競り合えるレベルで方向音痴です。(でもまだ私の方が方向音痴1位だと思われます。)先日、父とアウトレットに行った際も車を駐車してショッピングを楽しんだはいいものの、駐車場までたどり着く、止めていた車までたどり着くまでに1時間は取られ、夏の暑さと終わりの見えない放浪で精気を失われ召されかけました。(*本来なら10分もかからない)


アメリカ、カルフォルニアにあるヨセミテ国立公園に父と一緒に行った際も、方向音痴最高コンビで行ってしまったが故に、まずヨセミテ公園にたどり着かない。(いや、まあ無理かなって思ってたんですが、チャレンジ精神だけは謎にある懲りない親子でして、いい加減学べよと思うんですが)本来なら3時間で着くはずが、6時間ほどかかり、その道中トイレを我慢し続けて、膀胱の攻防戦を繰り広げる羽目になり、とても苦しい戦いでした。だからこその眺望は壮大で絶景でした。




                


この他にも事件はまだまだあります。

こんな日常をもサバイバル生活にさせる圧倒する方向音痴を持つからこそ、


・本質的になぜ苦手なのか?

・本質的に何が苦手なのか?

・どうやって苦手なものにアプローチするのか?を


考えてきました。


私の方向音痴の場合:


そもそも方向感覚とは

空間認識能力+道を覚えるためのショートメモリー 

を合わせたものだと思っています。


空間認識とは頭の中で物体をぐるぐる回したり(パズルのような感じ)や、自分が今どこにいるのかのかがわかる(体内GPSのようなもの)能力のことです。


私は脳内で物体を回したりするのが苦手でした。特に数学の展開図や理科の太陽が西に沈んで〜星座がどの方角からくるのか?といった問題も苦手でした。



               



ショートメモリーというのは、短期記憶、いわゆる一時的な記憶のことです。友達の電話番号をとっさに覚えたり、今日の朝ごはんが何だったか?を覚えていたり・・・といった機能のことです。



           



というわけで、

分かりやすい例で言うと、駐車場に停めた車に戻れない理由も


空間認識(今自分がどこにいるのかわからない=体内GPSの欠落)

             +

ショートメモリー(駐車場のどこに停めたか覚えていく記憶能力の欠落)


さらに、ショートメモリーをもう少し掘り下げると

迷子になったとして、道がわからないので人に聞く場合、

「ここからずっとまっすぐ言って、2つ先のところを左に曲がって、すぐまた右に曲がったら着きますよ」と言われた場合、この聞いた情報をしばらく覚えておかないといけないわけです。


人は情報処理をする上で得意・不得意があります。

・目で見て情報処理するのが得意な人(視覚優位)

・聞いて情報処理するのが得意な人(聴覚優位)

・触ったり、体を動かしたりして体感をともなうことで情報処理するのが得意な人(身体感覚優位)


(*さらにもっと詳しく分けると言語・映像優位などありますが今回はざっくり、この3つだけを書きました。)


私の場合、目で見て情報を処理するのが得意な視覚・言語優位型なので、人に道を聞いて口で説明してもらっても、聞き取りが苦手だったりして、結局迷子になる・・・ということになってしまうのです。


よって、一口に方向音痴と言っても私の場合、


空間認識の苦手さ 

ショートメモリーの弱さ

聴覚による情報処理は苦手


があるわけです。


この上で考えられる、その他の日常生活の苦手なものとしては、


・空間認識の弱さ= 洗濯物をたたむ・ヘアアレンジ

・ショートメモリーの弱さ= その場で電話番号を覚える・会話中に言おうと思っていたことを忘れる・ものをどこに置いておいたかを忘れる

・聴覚による情報処理の苦手さ= 電話や授業の聞き取り・英語のリスニング問題


など


というわけで意外にも、


苦手なもの=方向音痴は、日常生活の小さな物事につながっているのです。


こういった小さな日常生活の苦手な積み重ねが意外にもストレスになっていることが分かると思います。また、自分が何が本当は苦手か?を本質的に知ることで、何か苦手なものをする時、意識することで心の準備ができてフラストレーションが減ると思います。


例えば私の場合、ベッドシーツを洗濯した後、シーツをベッドにセットするなどといった時(空間認識が必要とされる)

「あーこれは、私が苦手なものだな。」

とわかっているので、ストレスが溜まっている時にはしないようにしていますし、


しなければならない時は、

なるべくテンションを上げたり(例:ウルトラソウルを聞きながらセットする *ただしテンションが上がりすぎてシーツを振り回してライブスタイルになる可能性があるので注意が必要)


自分へのちょっとしたご褒美(例:セットした後チョコレートを食べる など)や、


一人でこっそりドヤる(例:フッ。ベッドシーツのmisssion impossible 任務完了やな。ドヤ。)ようにしています。


                 

     

このように、自分の苦手なものを本質的に知り、日常生活で少し意識することで、より自分のことを知ることができ、暮らしやすくなるのではないかと思います。


例えるなら、自分がガンダム的なものに乗っていて、自分の体・特性を知りながら(日々を)戦うのと、自分の特性を知らずに戦うのとでは(シールドがあるかないかみたいな感じで)全然違ってくると思います。


(*自分が視覚・聴覚・身体感覚優位かが分かるテストや空間認識能力のテストは、オンラインで幾つかあるので、本来の知能検査ではないので正確さに欠けることを念頭に置いて、実験的にやってみても面白いと思います。)


しかし、これでは、まだ方向音痴という本来の問題は解決していないので、

次回どうやって苦手なものにアプローチするのか?・どうやって苦手を武器にするのか?を書きたいと思います。





<追伸>

私は発達障害、自閉症スペクトラムの当事者であり、大学では脳神経科学・言語心理学を学びました。発達障害は様々な種類がありますが、一般的に能力の凸凹が激しいと言われています。なので、発達障害を持つ人は、自分の得意・不得意なことをしっかり把握しなければ、社会で生きていくことは難しいと考えられます。この自分の得意なもの・苦手なものを把握し、日常生活に落とし込んで考えるメソッドははきっと、健常者の方も使えるのではないかなと思ってシェアしようと思いました。

続きのストーリーはこちら!

方向音痴のカリスマが考える苦手を武器にする話(2)

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