第2章 ダイアモンドが散りばめられた星空への誓い

前話: 第3章「英語での会話」が引き起こすマジック

第2章 ダイアモンドが散りばめられた星空への誓い


インターンとして派遣された地元のインターナショナルスクールでは、
私の存在を特に気にかけてくれたMr. Pの計らいで、運よく「教師」という枠から外れ
「生徒」として授業を受けることも認められた。

私は、彼が受けもっていた'Writers Craft'
「ものを書くこと・ジャーナリストになりたい人向けの授業」
'Visual Arts'「多様な美術の授業」の二つを選択した。

これは、後に自分の睡眠時間を大幅に削ることになるとは、
このときは想像もつかなかった。


実際、毎日の課題が非常に多く、本来の目的、日本語の授業の準備との両立が地獄!だったが、
やりがいは計り知れなく、
今思えば、「人生の中で一番楽しく徹夜ができた日々」でもあった。

とはいっても、日々たまるストレスを解消すべく、
週末は当時唯一心を許していたスミスファミリー宅で、
ホストマザーのローズマリーの心温まる食事、家族との会話、お決まりの庭のプールでの水泳・・・
と自分が原点に戻れる場所があったことは本当に救いだったと思う。


半年後、努力の甲斐あってか、派遣先の学校長より許可がおり、
滞在していたトロント市内だけでなく、
同じインターンとして友人が働いていたケベック州の小さな街、
地元では名門のミドルスクールで、アシスタントとして活動する経験もできた。

ケベック州の使用言語はほぼフランス語、
トロントのスクールとは180度違う校風、
留学生が非常に少ない環境でも、驚き、発見の毎日、
かけがえのない時間を過ごすことができた。

生徒から「東京って中国にあるの?」「
日本人は犬を食べるって聞いたことがある」など、
ケベック州は、「州国心」が強いせいかあまりに外の世界を知らない現実にショックもうけた。

ここでお世話になった友人のホストファミリーとは、
その翌年の夏、ケベック州より、赤毛のアンで有名なプリンスエドワード島まで
約2週間かけて彼らのキャンピングカーで一緒に旅をした。



旅のハイライトは、忘れもしない島のキャンピングパークでみた満天の星。


人生初体験、ダイヤモンドが夜空にちりばめられたような満天の星空、
流れ星をみて、思わず涙止まらなかった。

私が人として大きくなったら、
絶対この土地に戻ってこよう、そして、この空をまた大切な人と一緒に見たい。
と、心で誓った。

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