第3章「英語での会話」が引き起こすマジック

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第3章 コミュニケーションツールに過ぎない「英語での会話」が引き起こすマジック


拠点となったトロントに戻ってからは、最大6人、
世界中から留学生を受け入れる老夫婦がホストだった生活に戻り、
無国籍の兄弟がいる疑似体験ができた。



週末やホリデーは、彼らの通うESLスクール(第二外国語として英語を勉強する人のための語学スクール)のイベントにもよく連れ出してくれ、
その先でも更なる交流が広がり、毎日、毎週、毎月、と、
とめどなく交友関係が広がっていく面白さを体感した。
その後、ホスト宅から出て行った友人の紹介で、
当時子どもがいなかったDINKSの夫婦と暮らし始めた。

彼らは私を含め、他のルームメイト達も娘のように本当の家族として受け入れてくれ、
四季折々のイベントを一緒に祝い、
互いの大切な友人、時間をシェアし、
「現地人」と「外国人」の枠を超えて、本物の「異文化交流」を体感させてくれた

ホストマザー自身が、スペイン留学時代にホストファミリーに恵まれ、
その経験の恩返しを自分も将来したいと思っていた、と後々聞かされた時、
彼女の「社会貢献したい」という姿勢に心から感銘し、
自分も将来この経験を次の世代につなげていきたい、と強く心に決めた。



「人種のるつぼ」といわれるトロントで、
世界中から集まる人達と、
あくまでコミュニケーションツールに過ぎない「英語での会話」
が引き起こすマジック。


当初、9か月の予定が約2年にも延長することになったおかげで、
8回の引越し、
4つの仕事、
そしてどこかで観た映画のタイトルではないけれども、
Four weddings and a funeralを体験。(結婚式4回出席、お葬式1回参列)

日本を飛び出さなかったら体験できなかった
「カナダで外国人」として過ごした恵まれた環境での約2年間は、
今日でいう「グローバルイングリッシュ」を培った機会を得た、
ということはもちろんのこと、
その後の自分のアイデンティティ構築にとても大きな影響を与えた。


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第2章 ダイアモンドが散りばめられた星空への誓い

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