第17話:ワンネスの経験は恋に似ている
涙が出るほど美しい体験
インドで、聖者にたくさん会って、話を聞き、一緒に瞑想をしていた時期のこと。
ある日の朝、自宅で一人、瞑想を終えて、外に出た。
その日はいつもと違う感覚があった。
お母さんの腕に抱かれる赤ちゃん。
ひらひら舞う蝶々。
ひらひら落ちてくる葉っぱ。
目に入るもの全てが、美しかった。
涙が出るほどに。
世界はなんて、美しいんだ!
ワンネスーすべてがひとつであるということ
これを体験すると、すべてのものに恋をしたような感じになる。
恋は普通、誰か特定の一人だけにするものだけど、
全てが美しくて、
全てが愛おしくて、
全てと恋に落ちたような感覚だった。
そこには、不安も、恐怖も、悲しみも、怒りもない。
ただ、幸せと喜びと美しさに溢れている。
「私」という一人の個人と、その他大勢という、区別する感覚は消え去って、
自他の境目がない、全てが、ただ「ある」という感覚になる。
それは、完全には言葉で言い表すことができない。
言葉にしようとすればするほど、難しい。
本を読んで知ることでもなければ、
学校で習えるものでもなければ、
人の話を聞いて理解できることでもない。
自分で直接経験しなければ、分からないこと。
瞑想修行を長くしなくても、同じような感覚になれる方法があるとしたらー?
やってみる価値は十分あるだろう。
簡単な方法をみなさんにお伝えしたい。
世界中が敵で、嫌いで、醜く、憎いものだと見れば、あなたは間違いなく、不幸だ。
でも、世界中を味方で、大好きで、美しく、愛おしいものだと見ることは、
個人の努力で十分可能だ。
不幸になるか、幸せになるか・・・
自分がチョイスできるということを知ること。
世界への見方を、自分が選び取るのだ。
自分の世界への見方は、誰かのせいじゃない、環境のせいじゃない。
「自分がこう思うのは、あの人のせい。あの環境のせい。自分が悪いんじゃない」
そう思うかもしれない。
今、どんな見方を選択するのか。
それは、完全に自由で、簡単に自分で変えられるものなのだ。
世界と恋に落ち、
世界が自分に恋をする
そんな経験を自分も望むなら
ただ、それを選択すればいい。
どんなに怒った人も、あなたに攻撃をしようとおもっていた人も
あなたの恋するような愛あふれる瞳に出会えば、
そんな怒りも、攻撃の意欲も、消え失せてしまう。
そんな風になれたら、どんなに幸せだろうかーまず想像することから始めてみてほしい。
著者の鶴田京子さんに人生相談を申込む
著者の鶴田京子さんにメッセージを送る
著者の方だけが読めます