memento mori【天国からのメッセージ】Ⅰ

次話: memento mori 【天国からのメッセージ】Ⅱ

不思議な夢を見た それは、天国に居るK君からのメッセージ?




今朝 夢を見た  夢で目が覚めた。

その夢は、昨年に16歳で病死したK君が何事も無く笑っていた。

K君のお母さんも居た。看病であんな痩せて、やつれてしまったのに

キリリとして、いつつ、優しいまなざし、きめの細かい色白で端整な

顔立ち、誰が見ても綺麗なお母さん、私は二人を見て嬉しくなった。

でも、夢なのに、何か違和感が・・・・・・・


私の意識の中だけ、なのだが

K君が、私の娘(えり)の同級生で

K君はえりを好きだったこと。

突然の病でK君が入院し長い闘病の末に旅立ったことや

ほぼ同窓会みたいなお通夜で皆がそれぞれの声で 泣いた(それしか

できなかった)

私も、えりも やり場の無い悲しみと捨て場のない涙を流して、そし

て今も泣いている。

私たち以上にK君のご両親、兄弟 親戚の方がもっと辛い思いをして

いる。それを思うと、とてつもなく辛くなり、私たちは、あの日以来 

K君のことを語らなくなった。

まるで「言ってはいけない」暗黙のルールのように。

時々 パソコンの動画フォルダーで、入学式の後 教室で映した

ムービーや、えりの部屋のK君とお母さんの、写った写真を見るたび

流れ落ちる涙・・・

夢なのに、全ての過去の記憶が鮮明に残っているのだ。

「K君 生き返った!」


K君もお母さんも 何か話す訳でもなく ただ穏やかに笑っていた。


しかし、私には、もやもやした嫌な感情だけが残っていた・・・・・

なぜだろう?


それは、辛くなる現実から逃避しているからであって

心のどこかでやり切れなくなると、いつも、都合よく記憶の差し替えし、

感情は脆く、言葉を諂う。

そうやって 自分の心に嘘をついて、頭とからだも騙し騙し、しながら

生きていく。

時の流れについて行くために。



多分 この世に 哀しみ、苦しみの為のゴミ箱があったなら

間違いなく私は、無意識のうちに彼の死を、そっと、それに入れたのか

も知れない。

それが、あまり 良くない考えだとしても、みじめな、こじつけと

くだらない 帳尻あわせ 心の折り合いをつけるために・・・・。

生きていたくて、も生きれなかったK君に 申し訳なくなって

しまうのだ。

涙の理由も それ なのかも知れない。


半覚醒の中 考えた

K君は、伝えたかったことが、何かあるのかな?


Ⅱに続く~



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