memento mori 【天国からのメッセージ】Ⅱ

前話: memento mori【天国からのメッセージ】Ⅰ
次話: memento mori【天国からのメッセージ】Ⅲ(終)

Ⅰからの続きです。

何とも、不思議な夢だった。




夢の終わりに、k君は「えりちゃん・・・」と

その声は、まるで凍てつく銀色の夜に空の彼方から、ひとつ落ちては

消えまたひとつ落ちては、消えいく粉雪みたいな、とても小さな声で

つぶやいて 消えた・・・

消えたはずなのに 耳の奥というか心のどこかにいつまでも

響くような声だった。


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長女のえりについてふれてみます。よかったらお付き合いください。

えりは、軽度であるが先天的な障害を持っていて、最近ネットや新聞

で書かれている広汎性発達障害自閉症の子供であります。

小学生までは、何とか普通学級に居ましたが、中学以降、支援学級で

現在は、高等養護学校に在籍してます。よく言われるのは、見た目も

会話も普通に出来てどこが障害?と、尋ねられます。

しかし丸一日、過ごすとわかります「話かけないと話さない。無言の

まま何時間も居ても平気」

えり本人は、話をするのが苦手なので、無言でも構わないのだが

相手は、空気が重くなり辛くなってきたりします。

場の空気が読めない、対人コミュニケーションが不得意、

よーく観察すると解るのですが、視線を合わせないなどの特徴があり

しかし 人間よく出来ているもので、言語能力は低下していても、

視覚は優れているのか、えりは、幼い時から一度通った道を忘れない

のです。私はその力を『えりナビ』と呼んでいます。札幌に住んで

居た時、車を所有して無いので、冬場は時々、レンタカーを借りてい

ました。

その日は吹雪きの夜で西区、宮の沢から南区、真駒内まで

レンタカーで帰る時、道に迷った私に『えりナビ』は、ここは戻った

とか、こっちだよ~(どこがこっちなの?解らんわ~)雪が、ゴーゴー

と吹き荒れる中 えりの言うまま走ったら 南の方向に向いて無事、

帰宅できました。

方向音痴な母は、『えりナビ』に何度も助けられました。

鍵盤楽器もとても上手で、得意なエレクトーンは9年目になり

最近は、ジャズやクラシックを演奏してます。

6歳上に兄、5歳下に妹が居て、3人は今時にはめずらしいくらい

兄弟仲が良く、親が言うのも変かも知れないのですが、在る意味、

環境と境遇と生育に負けない兄弟であったと思います。

(彼らについては後々 書いてみたいです)

えりは、学校や療育関係、病院の方々の支えがあり、一人親に

かかわらず元気に育ってくれました。

多くの愛情と支えを下さった事を、ひとり、ひとりに、感謝を申し

あげます。

ありがとうございます。

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話を、戻し 10日ほど前 えりの学校の先生に呼ばれ(また、なんか

やらかしたんか?またLINEか?)

夕方 学校に出向いた。家と学校は徒歩8分くらいで、今回ほど 

家が近くて助かったと身に沁みて感じたことは無いだろう。

教室に担任、宿舎担任、えりと私・・・・・

Ⅲ(終)に 続く~

続きのストーリーはこちら!

memento mori【天国からのメッセージ】Ⅲ(終)

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