海外で年下サーファーに恋したアラサー女子 7話

前話: 海外で年下サーファーに恋したアラサー女子 6話



全部が滅茶苦茶になって行った。

最低な気持ち。何度も思い返してしまい涙が止まらない。

彼からの愛は本当だったのは違いないだけに、この結末はなんだろう。

Everything happen for reason

全ての出来事には理由がある。って私はいつも信じていた。この結末の意味はなんだろう。

叶わない恋の終わり方なんだろうか。こんなドロドロな恋なんて求めてなかった。

どちらかと言えば、彼氏彼女のような真剣だけど結婚なんて意識しない気が合う相手が欲しかった。

彼とは、気が合い過ぎて行き過ぎてしまった。


数週間、傷は永遠に癒せなかった。

友人と珊瑚礁に囲まれた、素敵なリゾートに行って心が晴れると思った。

でも、ひたすら、泣いているだけだった。

彼を避けるように、2年半全くしなかった友人との交流を深めて行った。

自分の仕事も色々忙しくなって起動にのってくれた。

女として、馬鹿みたいなプライドがあって傷つけられてそれを無かったように全てを取り戻して幸せになりなかった。

でも、黒い子はずっと、また追いかけようとしてきた。

心の中では複雑だった。恋愛も初めてした様な彼。思いっきり年下の彼。彼の気持ちはなんだか凄く理解できた。私も経験した年齢だし。

現実的に、この街には私しかいないし。台湾人の女の子だって台湾にいる。けど彼に会いに1年半に一度くらい多分、旅行で来てる。

フィンランドのアリヤだって、地の果てのフィンランド。


だから、ぶっちゃけ許せてきた。許せないけど。それでも彼が一生懸命に追っかけてくれてなんだか嬉しかった。

だから、大馬鹿者?!かもしれないけど、また彼に心を開けてみた。

嬉しかったけど、もう騙されない!? でも、もうどこにも行かないで!って言いたかった。

所詮、チャット恋愛に過ぎない架空の様な彼女がいる彼。台湾からまたいつか、遠征にくるか分からない彼女。沢山の不安ばかり。


事実上、この街では二股してない事実が彼には罪の意識が無いのか。それとも、私がニックと寝たのを容疑者として扱われ自分は被害者と思っているんじゃないか。

私と彼は、今までが嘘のようにまた仲良く仲良くしてた。

それでも、何度もしょーもないような喧嘩の繰り替えしもした。

その度に、私は切り札のごとく テメーなんて!ネット彼女いるのに!とか

とにかくそんな事、言う権利は君にはないんだから!って吠えまくったり、泣きじゃくったり。

そして、また仲直りの繰り返しだった。


それでも、違ったのは彼氏と彼女とは呼ぶ事はなくなった。ただ、居心地がいい同士だった。


ある日、私の勤務先に尋ね人が来たらしい。唯一、心辺りあるのが黒い子の先輩。

なんで?! ってメッセージしてみた。

1>どうかしたの?

2>なんで?会いたかった。

先輩との出会いは、1年以上前に数回だけ彼がまだ先輩と同じ職場の時だった。でもちゃんと話した事はなかった。

私とニックが会うようになってた頃にあったフェスに友人と行った日、黒い子がアリヤと出会ったフェスの日に、私が立ち寄ったケバブ屋で偶然、先輩と会った。


先輩はなぜか私がこの街にもう居ないと認識してたよう。その翌日から先輩は母国のドイツに休暇に行くって。その休暇から帰った矢先の出来事だった。


なんだか先輩は私にどーやら気があるみたい。正直、先輩には全く興味なかったけど黒い子と一緒にいても不安だらけで私の修復不完全な切り裂かれた心は皮肉な事に男の優しさが一番の応急処置に感じた。


だから気がある行動はとっても嬉しかった、悲しさとか忘れさせてくれた。先輩が少し気になったけど、こんな小さなフィールドで恋愛なんかしたくないし、黒い子に結局、素直に話したら、見たことないぐらいな嫉妬して、めんどくさくなった。


それでも、先輩の押しは凄かった。何度も勤務先に会いに来てくれたし。嬉しくて私はハグをした。

お礼にアイスをご馳走したり、彼の職場にも遊びに一度行って、バイクに乗ってサーティーワンにも行った。彼の家で映画を見ようって言われて正直困ったけど、”トモダチ” で居れる自信はあったから、彼のベッドで少しだけ緊張しながら過ごした。


彼はとても、見た目とは逆に紳士的だった。なんで、こんないい人と初めから出会わないのかな?って少しは思った。でも、所詮 初デートなんだから良く見えるもんなのかとも思ったし、

以前から黒い子からの先輩の評判はイマイチだったから、私もあんまり好感は抱いてなかったけど、それ以上に私の心は黒い子に切り裂かれてしまったから、今の私には癒してくれる話し相手だった。


彼が仕事でタイに行った時は、現地からもメッセージくれたし小さなお土産もくれた。

その気持ちがとっても嬉しかった。だからどんどん、気になる存在だったけど絶対に一線を越えていけない相手とも分かってた。

黒い子の嫉妬も嫉妬を越えてた。元職場の嫌な先輩となれば、私も理解できる。


私は彼に、皮肉たっぷりに 誰かさんと違って 簡単に I LOVE YOUなんて言わないし、手も繋いだ事ないし、キスなんて一切!って

彼には言い返す事はないだろう。。。けど沢山吠えられた。最低な女!汚い!

私もだったら、好きにすれば!って!どーせ私たち既に終わってるし!


私たちの、向かっている方向はもう分からなくなってた。

ある日、私は仕事の出張が入った2泊で車で3時間離れて街。私は黒い子には何も言わなかった、どーせ私の事なんて気にならないだろって。


私にも、先輩って言うチャット仲間もいたし仕事に打ち込んでいいバランスになってると思ってた。

出張先では、2日目を終えて黒い子ともチャットしてた。

でも、どうやらまたドラマになってきた。


>お前!今どこにいるんだよ!

そして写メが送られてきた。画像はなんと先輩と私のチャット画面!


そう彼の、復習劇。彼は私となんだか寄りをもどしたくらしく・・・。

私の大好きな日本のカレーを作って、サプライズで私の家に来て居留守をしてると思った彼は、エントランスのを他の住居人が開けるのを待って(もちろん住人には顔見知り) 私の家ドア前に。。。


私のした失態は、ドアの鍵をロックするのを忘れた。

彼はストレートに私のパソコンへ、そしてログインしたままのフェイスブックで全て私を見てしまった。


私は、出張先最後の夜全く寝ずに翌日を迎えた。彼へ伝える、私と先輩との事実は彼には嘘にしか聞けないようで。。。とにかく、全力でビッチ扱い。

私も、なんでこんなに酷い事言われなくちゃいけないんだろ。。って悲しさに溢れてた。

だからもう、終わっている関係だからどうでもいいって。私だって彼に散々な事されたから。

夜も朝になる頃だったからもう、無視することにした。ずっとずっと。


お陰で、帰り道3時間は爆睡できた。到着後、やっと携帯にwifiが入った。

彼からのLINEだった。


>どこにいるの?

>いつ帰ってくるの?

>一晩中眠れない。


私はそのまま、家に戻ったら彼がいた。きっと今日戻ってくるとは思っていなかった様で驚いた様子だった。彼は無言のままだった。

一晩中、お互いひとりになって気持ちが落ち着いたのか。。。

私はまだまだ、睡眠が足りなくって私も無言で着替えて彼がいるベッドに入った。

彼は優しく私に抱きついてくれた。

どういう気持ちか彼は言えなかったみたいだけど、色々な複雑な気持ちの意味だったと思う。

幸いじゃないけど、彼が見た私のフェイスブックのメッセージの内容は別に彼に見られてもどーでもよかった。だって誰にも私の心は開いてなかったから。


今だに、彼にしか開いてなかった。

でも、彼なりに先輩とのやりとりを見て傷付いて、結果お互い痛め合ったのかな。

そういう意味のハグだったと思う。

私も、なんだか久し振りに彼の愛を少しは取り戻せたと思えた。


でも、変わらないのは彼氏彼女ではないまま。


著者のMiss Sさんにメッセージを送る

メッセージを送る

著者の方だけが読めます

みんなの読んで良かった!

STORYS.JPは、人生のヒントが得られる ライフストーリー共有プラットホームです。