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16/11/8

【前編・目指した理由】なぜ経営コンサルタントを目指していた大学生が、全く興味がなかったネット広告ベンチャーで働くことになったのか。

Image by Olia Gozha

まず僕は社長になりたかった。


意識高い系の学生が言う漠然とした「社長になりたい」や「起業したい」というよりは、「社長はあくまで通過点。その後はプロ経営者となり、ウォーレン・バフェットやイーロン・マスクのようになる」といった意識高すぎて朦朧としている系の学生、最早ただの空想・夢想家であった。



ただ夢想家は夢想家なりに努力もしていたのである。


その頃の僕は地方国立大に在籍しており、サークルや飲み会よりもゼミ・課外活動や面白いと思った授業・シンポジウムにエネルギーを注いでいる学生であった。


僕が在籍していた大学は、「公務員志望の真面目な学生」と「サークルや飲み会をするために大学に来ている学生」が殆どを占めていたため、考えを理解してくれる友人は少なかったように思う。


ある日、ふと社長になるにはどうしたらいいのか疑問に思い、調べてみた。


まず1つ目「どこかの会社に入って出世を繰り返し、社長になる(いわゆる叩き上げだ)」なれる可能性が一番高いが、60歳や70歳にならないと社長には成れないだろうと却下した。


続いて2つ目、「官僚になって外郭団体に天下る」

そもそも省庁や官公庁といった堅苦しい所で働くイメージはつかなかった。却下だ。


3つ目、「プロ経営者になり社長職を渡り歩く」

これだ!と思った。格好良いじゃないか、プロ経営者。大会社の経営陣になれれば、話題にもなるし、一躍有名人だ。

(起業は統計的なリスクが大きすぎて勝算が見込めなかったため、元から選択肢に入っていなかった)


そこでさらに調べてみたら、プロ経営者になるにはコンサルタントになるのが、どうやら一番の近道のようだった。



この結果を受け、私はぼんやりと考えていた大学院への進学を取りやめ、就職活動に切り替えることにした。


アルバイト先のコンサル会社という保険(大学3年生の夏期にインターンへ行ったコンサル会社から声がかかり、そこでアルバイトとして働いていた)もあり、院試に比べれば就職活動は簡単に見えたのだ。

この時、大学3年生の12月だった。


冬休みを挟み、1月から本格的に就職活動をはじめた。もちろんコンサル志望だ。

しかし、マッキンゼーやボストン・コンサルティング・グループといった外資系のコンサル会社は既に新卒の募集を締め切っていた。


あくまで地方国立大学に在籍している者として、受かるとも思わなかったが、それでも自分が知らない所で既に新卒採用が終わっていて、受けることすらできない会社があることに驚いた。

そもそも僕が在籍している大学は前述したとおりの学生が多い。公務員の試験時期はものすごく遅いし(夏から秋にかけて行われる)、遊んでいる学生は6月1日から始めるといった状況だ。1月から始めれば余裕だろうと思っていた僕としてはショックが大きかった。(17卒のスケジュールは経団連により3月広報開始・6月選考開始とされている。実際に統計をとれば早い方なのだろうが、外資や業界によっては早くはない)


今思うと、このショックがあったから僕は就職活動に対して真摯に、そして全力で望むことができたのだろう。


次回からは就職活動を行う過程でなぜコンサル志望からベンチャー志望に至ったか。そして今の会社に至ったかを書いていこうと思う。

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