持ち金4万円で渡米してニューヨークの大学卒業&現地で起業した話--page.4
ニューヨークの街を突き進むと、
代表は日本語の看板が掲げてある飲食店を通りかかった。
スピリチュアルな感覚に自信のある代表は、お金がなくて絶望している時に出会ったこの日本食レストランを運命の店と捉え、
この店で雇ってもらえると思いドアに手をかけた。
しかしここはニューヨーク、ただ単に日本食を扱っているレストランなだけで従業員は日本人じゃないかもしれない。
マッチョな白人とかがカラフルな寿司を握っている可能性もある。
と、考えて下記の2つのパターンを用意して臨んだらしい。
①日本人従業員がいる正真正銘の日本食レストラン
→即入店。今日ニューヨークに来て早速崖っぷちなので、
皿洗いでも靴舐めでも何でもするので雇って欲しいと懇願する。
②日本人が一切いない日本食レストラン
→即撤退。外人は無理やり売りつけてくるという偏見を持っていた為、文無しではえらいことになる。そして英語もわからないから無理。
(代表は過去に原宿の服屋で黒人店員の強い推しに負け、1万円もする黒人歌手が悪魔と思わしき牛人間を挑発している気味の悪いTシャツを買わされているので、外人店員のいる店を警戒している)
おそるおそるドアを開けて中を覗くと、
日本人が日本語で話している様子があった。
これは確実にパターン①と確信し、入店する代表。
店長ォォーーー!
と、席に案内してもらい、20分ほど話をしたらしい。
『やっぱ国外で日本人に会うと、こう、助け合いみたいな精神が生まれるんだよね!俺もニューヨーク上級者になってから初心者は放っておけなかったもん。』
と、興奮気味に当時を語ってくれた代表。この男がニューヨーク上級者かどうかは置いておいて、
話の流れ的に、その飲食店でアルバイトをゲットできたのかと思いきや
普通に帰らされたらしい。何なら店主に無計画について嫌味を言われたらしい。
しかしこの図々しい行動が結果的に功を奏して、
お先真っ暗すぎる留学から脱するチャンスを得ることになる。
つづく
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