家族のコミュニケーション-その4 家族の間の愛と敬意

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■どのように身に着け、育ぐくむのか

 

他人のことを凄いと思ったり一目置いたりする機会も

人生ではたくさんあります。

先輩に敬意を払う・仲間の自尊心に注意を払う・

師匠と呼べる人物に巡り会などです。

そういった日々を積み重ねることによって、

「他人に対して敬意を払う」という気持ち自体を育てることが出来ます。

 

しかし、「三つ子の魂百までも」という言葉があります。

この良い特質もすでに三歳までにある程度

出来てしまっているとしたらどうでしょうか。

三歳までに何を見たり、経験したかで

その後の人生で何を選択するかを決定する要因を身に着けていくという事です。

三歳まででその後の選択肢が決まるのです。

 

ですから、例えば高校に入って人生に

重大な影響を及ぼすほどの良い教師に出会ったとしましょう。

その教師から多大の思想的な影響を受けて、

その後の人生は大きく左右されます。

しかし、生徒みんながその先生から同様の影響を受けることはありません。

良い影響を受ける人もいればそうでない生徒もいます。

何が影響を受けるか受けないかを決めるのか

と言うとそれは三歳までの経験という事になるそうです。

 

でもその後の人生も多くの経験を積んできているはずです。

その度に良い特質が取捨選択されてその人の人格が作られてきたのです。

 

人間の心理発達をモデル化したE.エリクソンという心理学者によれば、

こうした若い頃からの人との出会いではぐぐまれる

人間関係の積み重ねは、後に結婚の相手を選ぶ際の

基盤になるとのことです。

自分自身の自尊心を高めるための道具として

パートナーを求めるのでなく、

自尊心を持った同じ人間同士でパートナーシップを築いていくためには、

これまでに積み重ねてきたさまざまな人間関係や

コミュニケーションがとても重要だということになります。

 

出会いを大切にしましょう。

 

■敬意は言葉遣いに現れます。

 

とくに親子関係は言葉遣いが非常に大切だと感じています。

親が子供を見下すと、ぞんざいな口調で

バカにして笑いのネタにしてしまう場合

もあります。子供の尊厳や人格を踏みにじる親がいるということです。

なんでも親の言うとおりにしろと言う親もいます。

そうではなくてもそれに近いことをしている親も少なくありません。

特に日本人は自分の息子を紹介する際にもうちの愚息、

できの悪い息子ですなどと言います。

アメリカでは自分の息子を紹介するのに

「これが私たち夫婦の誇りです」といいます。

 

本当に出来の悪いと評判の息子を

夫婦の誇りとは紹介できないかも知れませんが、

子供の持っている個性、内奥の感情、

大脳の前頭全皮質の成長の違いなど考慮して

子供の成長を支援する必要があります。

 

また子供もたとえアルコール依存症の

暴力的な親にさえも言葉遣いはきちんとし対応することができます。

どんな場合も感情的になったり、親を完全にバカにしてはなりません。

冷静、理性的な大人としての対応ができるようになりたいものです。

 

互いを敬うとはそのように言葉遣いを良いものにすることも関係しています。

なるべく丁寧な美しい日本語を使うように

日ごろから訓練している家族はお互いに敬意を持ちやすいものです。

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家族のコミュニケーション-その5  夫婦の絆を強める。

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