幼き日の傷が残したもの…

前話: ②幼き日の傷が残したもの…

ある方のblogに、自分の生い立ちに、もがき苦しんでいた少年との暖かな出逢いと、触れ合いのお話が…


ついつい読み進むうちに、湧き上がるように、自分の子供の頃の日々が、蘇ってきた…


私の母は私が2歳の時、病で亡くなった。今の母は義母だ…先日飛騨を一緒に旅した妹は、異母姉妹になる…。


義母とは、もう10年以上会ってない…

家庭裁判所の廊下で、『ごきげんよう~…』とすれ違って以来だ。


そう、私と義母は長らく、壮絶な戦いの日々だった…


でも私は今、義母を憎いとも思っていない、自分の中で全て消化してる…

つもりだったが、旅の途中の夜妹に『うんにゃ…忘れたふりして蓋してるだけで、あの頃の事…お姉ちゃんは、まだ解放されてないよ…いっかい取り出して、向き合ってみれば…』なんて言われたっけ…

よい機会かもね…ここに、少~し書き綴ってみるのもいいかもね…という事で、思いつくまま私の過去…ゲロしちゃいます?


ちょっとだけよ~ん♪(笑)



その日私は、突然教頭先生に呼ばれた…まだ中学に入学して数ヶ月…担任の先生にも慣れていない時、教頭などはうっすらと顔を憶えてる?…くらいな時、突然の呼び出しに、何をしでかした?ワタシ…

と舞い上がりながら教頭の前に座った…傍らには担任が、酷く深刻な顔で私を見つめてる…


どう?学校生活は慣れましたか?と教頭が…

ハイ…私は緊張しきったうわずった声で答えた…

暫く間があって、教頭は酷く言いづらそうに、『今日来て貰ったのは、お母さんから貴女に話して欲しいと依頼があって…』


お母さん?何?

『もう、気づいているかもですが…本当の貴女のお母さんじゃないって、わかってましたか?』…


・・・

私は何を言われているのか、わからなかった…


いや、それは嘘だ…


どこかでずっと思っていたが、必死に違う!…そんな訳ない!…と否定してきた事だった…。


大きな衝撃で、胸が苦しくなった…


アハハ…やっぱりそ~なんだ…


いや嘘だ!


今のは聞き違いだ?などと頭の中に、色々な思いが駆け巡り、気づくと家の近くの公園のベンチにいた…


帰れない…どんな顔して帰るの?…

すでに陽がくれて、少し我にかえった私は、まだまだ整理がつかない頭で、何故こんな大事な事を、先生に託したんだろ…せめて父の口から、聞きたかった…


そして幼い日、悲しい想いの私を、辛そうに目を反らし、庇ってはくれなかった父に、初めて怒りのマグマの様なものが膨れあがった…


続く…

著者の稲葉 薫さんにメッセージを送る

メッセージを送る

著者の方だけが読めます

みんなの読んで良かった!

STORYS.JPは、人生のヒントが得られる ライフストーリー共有プラットホームです。