【私の人生と読書④】「女生徒」太宰治 角川文庫

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【私の人生と読書④】「女生徒」太宰治 角川文庫

「日常見つめ直すきっかけに」

作家・太宰治が女性の視点に立って書いた14編からなる短編集です。表題作は、希望と絶望の間を揺れ動く、とある14歳の少女の心情が描かれています。


「自分から、本を読むということを取ってしまったら、この経験の無い私は、泣きべそをかくことだろう」と考えたかと思ったら、その後の場面では「本なんか読むの止めてしまえ」。

自分の考えについて、肯定と否定を繰り返す彼女。喜怒哀楽の入り交じった激しい表現で、彼女の内面が告白されます。


私がこの本と出会ったのは、主人公と同じ中学生の時です。当時の私は、野球が上手になりたい、学校の成績を伸ばしたいと思いながらも、しばしば練習の手を抜き、ギリギリまで机に向かいもしない。自分を変えようと思っても、いつも楽な方へと逃げてしまう。そんな自分に嫌気がさしていました。


結局は都合のよい方に流されてしまう彼女の姿を客観視すると、あまのじゃくな自分を考え直すきっかけになりました。彼女の日常に触れることで、自分自身を見つめ直してみませんか。




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