明日は今日の風が吹く。04

前話: 明日は今日の風が吹く。03

今日の後悔は、昨日の未来。

目覚めた。

知らない部屋のカーテンの隙間から

ため息溢れるように明け方の光が射す。

右肩にもたれかかって眠る20以上年上の女性

昨夜帰ろうと思えば帰れていたはずなのに

女の魅力という魔力と、捨て猫気性の僕の

甘えるような性欲が絡み合って、

その女性のココロを鷲掴みにできる言葉と

態度で、帰らないでと言わせてしまった。



翌朝。

わざと別々の車両に乗り、出勤。

女性は余韻を楽しむ事が得意。

少し羨ましい。

周りにバレてないように、

わかっていても

その女性はわざと

僕と目を合わせようとして、笑顔を返す。


バレたくないけど、他の女には奪われないようにという独特の独占欲が見え隠れしていた。


そんな時、今日のベルトコンベア作業に

新人の若い綺麗な女の子が入った。


好みだった。

何とかしたいと思った。


名前が知りたかった。

結婚は?彼氏は?

住まいはどこ?


マジメぶった顔の裏側は

そんなことばかり考えてた。


何かを感じた年上の女性は

嫉妬のような表情で

僕を見てた。


こんな関係は良くない。

危なすぎる。

もし昨夜旦那さんが出張が無くなり帰ってきて

2人ベットで寝ていたら?


昨日の未来が、今日の後悔になる事もある。

これで終わり。そう視線で言い返した。



翌日、僕とその新人の女の子は別の現場に異動になった。いいタイミングだった。

20以上年上の女性とは、これで終わり。


ありがとう。でも少し寂しかった。

まだ抱きたかったかも。

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