1000日間世界100ヶ国の夢を捨て、ニューヨークで勝負を賭ける

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前編: ニューヨーク滞在1年半の予定がまさかの半年で強制帰国

もっと世界を見たい。


海外経験で痛烈に感じたのは「日本人はいけてるんだ」ということ、と同時になんでこんなに自信がないのか、ということだった。振り返ればニューヨークに来たばかりの自分もそうだった。日本語より英語の方がかっこいい気がしていたし、日本人であることに自信もそれほどなかったと思う。アジア人といるより白人とつるむ方がかっこいいとどこかで感じていた自分も確かにいた。今の自分とは全く別人だ。自分がかつてそうだったように、日本人はもっと誇りと自信を取り戻さないといけない。


と同時にまだ自分は日本とニューヨークしか知らない。もっと世界を知る必要がある。そう思って立てた一つの目標。


それが


2014年1月1日発、1000日間100カ国の旅


まずこの実現に向け貯金を始める。かかるコストも徹底的に調べる。ルートも南米からスタートして中米、ヨーロッパ、アフリカとばっちり決める。


順調に計画は進み、あとはもう少しお金を貯めてその日に備えるのみ。そんなとこまでたどり着いた2013年の秋に事件が起きる。


「犬の乱」


である。


実は2013年からニューヨークで同棲していた彼女と子犬を一匹飼い始めた。シーズーとトイプードルのミックス犬でこいつがなかなか可愛い。セントラルパークやハドソンパークへよく散歩に行き、仕事の合間に家に帰ってはご飯をあげ散歩に連れて行った。 子犬は大変だ。マジで手がかかる。何より、犬を飼ったことがある人ならわかると思うが、留守番させる時のあの寂しそうな目。その目のおかげで幾度会社に戻れなかったことか。


その犬が彼女と2013年9月に日本へ帰国することが決まっていた。日本へ連れて帰るにはかなり厳しい審査が必要で、ペットドクターのアメリカ人もよくわかってなかった。その結果、9月に帰ろうとしたところ、一つ注射を打ち忘れてることが判明し、また最初からやり直しを迫られることに。最初からやり直すとまた半年かかる。100日カ国の旅の出発日でアる2014年1月1日を優に超えてしまう。


どうしようか。


目標を達成することは大事だが、自分を優先し大事なものたちを置き去りするのはやっぱりカッコよくない。そんな自己陶酔型の美学が浮上し、俺は旅の延期を決める。まぁちょっと予定ずらすくらいよかろう、と。


そしてそこからまた問題が発生する。旅の延期を決めたはいいか、その期間に大型クルーズの旅やフロリダへの旅など自分の好奇心に負けて様々な体験にお金を使ってしまったのだ。4月に犬と彼女が日本へ帰国した時には貯めていた資金が相当目減りしていた。


人生で一番辛いことはやらなかった後悔。それを認識していた自分は、その芽をぶっ潰すために新たな 作戦を考える。


それが毎月1カ国作戦だった。


実は出発を遅延してる間に日本語を教えるグループを立ち上げてしまっていた。週に6回イベントがあり、毎週50人ほどのニューヨーカーが日本語学びにやってくる、そんなグループを運営していた。もはや長期休暇は難しい、し実際1000日も行くのがめんどくさくなってきてもいた。人の心はびっくりするほど変わりやすい。


そこで思いついたのが、やりたいことを続けながら毎月1カ国を回るプラン。そして永住権の申請だった。 どうせ残るなら徹底的にニューヨークでやってやろうと決めた。


その結果、2015年夏までに行ったことがある国は6カ国だけだったが、2016年の終わりには25カ国を超えていた。 そして思った。もう世界は飽きたと。だいぶ世界かぶれしてきた自分はあまり海外に行っても刺激を感じなくなってきた。気づきの多さも減ってきた。 そして思った。ここは一度足を止めてニューヨークで本気で働く時が来たと。



それから2年、日本語を教えるグループ「J-KURU」は今では会員2000人に達した。 日本ファンを増やすための「ジャパンフェス」は年に11回イベントを主催し1万人を集めるようになった。海外挑戦する日本人をサポートするために不動産会社も設立した。日本人を世界に出すための「海外挑戦者の溜まり場」は東京で毎月イベントも始めた。他にも日本人が[newyork][brooklyn]の服や帽子を被ってるのを見て悔しくなり、AppareJapanという会社を立て[tokyo][japan]の刺繍の入ったスカジャンを売りまくったりもした。


とりあえずひたすら「日本」にコミットした活動を続けてきた。やっぱり自分にとっては何をするか、より「何のために」やってるか、が大事なんだと思う。これからもこの思いを大事にぶれずに生きていきたい。


みんなの読んで良かった!