逃げた。
次話:
さてどうやって生きよう。
私は弱いんだ。
そう。私は弱い。弱くて逃げてばかりだ。嫌いなこと、辛いことからは逃げて逃げてここまで来た。
とある怖い英語の先生がいた。凄く的確に教えてくださる先生だった。出来る子には優しく、褒めてくださる先生だった。でも私はそんな種族とはかけ離れたできない子だった。
高校生として出来ていなきゃいけない基礎的な部分ができていなかった。時間を守る、約束を守る、提出物を出す、整理整頓をする。怒られた。何度も何度も怒られた。何度も努力した。でもすぐに諦めた。そう、逃げた。
私は夏まではなんとかなっていた。怒られながら次の授業ではあっけらかん。すっからかん。元気いっぱい。そんな感じだった。しかし、秋あたりから私は変わっていった。
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