3人の子育てしながらの医学部受験④
国公立大学の医学部受験から私立一本にしてもなかなか合格できなかった私。二人目の子供を出産後、授乳しながら勉強、育児家事をした。そんな中でも着実に試験は近づいてきた。
S大学受験を終え失敗に終わった翌月からまた受験勉強を再開。
予備校行くことは無理だったので自宅でひたすら問題を解くことに専念した。
長男がまだ0歳、長女が2歳だった。
オムツ替え、長女のご飯、長男の授乳、数時間どころか数分単位で集中が途切れる。
長男をリクライニングチェアに寝かせ、あやしながら勉強をする。
今ではもうどういう状態だったか思い出せないけど、病院行ってもどこでも時間さえあればテキストを開いていた。
そんな中、試験はやってきた。
長女と授乳中だった長男を実母にあずけ飛行機で私は受験会場に向かった。
受験会場の大学の正門前にはたくさんの予備用関係者が競っている。
予備用のパンフレットを生徒に渡すためだ。
それがなぜか私だけ素通り、エエーーー、私も受験生なんですけど、



パンフレットが欲しいわけじゃなく、その中にある予備校から出した予想問題が見たかったからだ。
試験は3教科、それぞれの科目が終わるごとに私はトイレに直行する、
授乳中だから搾乳するためだ。
搾乳しないとどんなことになるか、体がむくんでパンパンになる。それは想像できないかもしれないけど、トイレをずっと何時間も我慢するそんな感じだった。
その上喉が異常なほど乾く。
搾乳にはちょっと時間がかかって5分以上はかかるためトイレから出ると、私の後には長蛇の列、白い目で見られたけど、もうそんなこと言ってられないくらい大変だった。
試験を終えて帰路に着いた。待ちに待った子供達が飛んでくる。

子供達にはどこに行っていたかなんてどうでもいいのかもしれない。
母親が目の前にいる、それだけで十分なくらい、いない間我慢していたんだと思う。
何としても早く受からないと、私はすごい焦っていた。
著者の前島 貴子さんに人生相談を申込む
著者の前島 貴子さんにメッセージを送る
著者の方だけが読めます