14話 空港へ
最終日の朝、天候には今日も恵まれていた。
アイスランドには愛されていたんだと思う。
やっぱりまた来よう。
送迎バスの手配をしてある。6時。
6時30分とサンジョーは言ったのに6時と言われた。やはりアイスランド人は30分前行動なのだろう。ま。いいけどね。
そんなわけで5時50分ごろに部屋を出てチェックアウト。
バスを待つ。
やはり今日もバスが本当に来るのか不安だ。
これで来なかったら間に合わない。
というか空港までの交通手段がわからない。
もしも欠航になって延泊だったらラッキーだと思う。アイスランドという国にはまだいたいから。
でも、自分のミスで空港に行けないのは話が違う。
飛行機代は返ってこないだろうし、新しい飛行機を取り直して、延泊手続きをしなければいけない。お金はいくらぐらいかかるだろうか。手続きできるだろうか・・・
という心配をしていたが問題なくバスは来た。乗って確認すると確かにサンジョーの名前がある。よし!
ひとまず安心してバスで落ち着く。
ふ~
・・・・
しばらく走ると、ドライバーが何か言った。
あれ?全員降りろ的なこと言わなかった?
たくさんの人が降りていく・・・
ここは見覚えがある。
確か来るときもたくさん人が降りていたところだ。
空港まで降りなくていいはずだから乗っていよう。
来るときもそうだったし。
・・・・
本当に全員降りちゃったんだけど・・・
バスを降りてドライバーに聞いてみる。
ドライバーはサンジョーの肩に手を置いて、このゲートを通ればいいんだ。
と言ってきた。
悩んでいるときに人生を諭されたような画だったと思う(汗)
「お前は明日に向かって走れ」的な感じ(笑)
言われたとおりにゲートを通ってみるとまたバスがある。
そこにたくさんの人たちが乗っている。
エアポートと書いてあるし、とりあえず乗ってみる。
全員が乗ったタイミングでドライバーがチケットの確認をする。
大丈夫だろうか?
日本のエージェントにはバウチャーを往復分のチケットに交換するように言われていた。
しかし、入国時には片道分しかチケットをくれなかった。
帰りのバウチャーはサンジョー自身が持っているものだと言われた。
だからバウチャーは持っているが、来るときに持っていたチケットは持っていない。
多分大丈夫だろうけれど、何が起こるかわからないから不安ではある。
でも、バウチャーを確認してくれればこのバスに乗っていいのか確認もできるし、とりあえず見せてみよう。
バウチャーをドライバーにみせる。
キラッ!とドライバーの目が光った気がした。
いや、サングラスだから目は見えないけれど(汗)
「OK」と言われた。
ふ~
時計を見ると6時30分を指していた。
を?
もしかして6時30分ってこの場所に6時30分ってこと?
だから6時にホテルを出ろということだったの?
一つ問題が解けた(?)ところで空港へ出発した。
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