◆世界唯一?!のステッキアーティストができるまで◆平凡会社員の衝撃的な出逢い

前話: ◆世界唯一?!のステッキアーティストができるまで◆プロローグ

自分は何もできないと思い込んでいた


私はね、もともと自分は何もできやしない、
そんな特別な人間じゃないって本気で思ってた。

2008年、大学生最後の夏に交通事故に遭って、
一命は取り留めたものの少し障がいがのこった。
それまでうつ病認定されたり自殺未遂をしたことのあった私にとって、
これってすっごーい大きな大きな転機だった。

初めて「いのちの尊さ」に気づけた。

今でも人に話すと不思議がられるけど、
事故に遭った直後、私は本当に幸せだったんだよね。
もちろん体は右手以外は左手も両足も頭も胴体も何も動かせなくて、
痛くてしょうがなかったんだけど(笑)

でも、事故に遭って、手術をして麻酔が覚めて、目が覚めた時、
「ああ、生きていて良かった」
って本気で思ったんだ。
それまでの21年間、死にたい死にたいって思い続けていたのに。

だから幸せだった。
生きているだけで。

障がいが残るとかそんなことはよく考えられなかった。
ただ、
「生きているんだから大丈夫。
それだけで私は既に最高に幸せ者なんだから」
って思えた。

こんな風にいのちの素晴らしさを体感しまくった私は、
「これってなんかすごいことな気がする!
みんながいのちの素晴らしさに気付けたら
きっともっともっとハッピーな世の中になる!」
と確信して、これを伝えたいという気持ちが芽生えるんだけど…。

でも私なんか超平凡だし…
能力も人脈も金脈もなんにもないからそんなことできっこない…って、
今思うと笑えるくらい思いこんでた(笑)
自分の可能性を否定しまくってたんだよね。

でもそれが変わるときがきたんだ。

衝撃の出逢い


きっかけは入社1年目の5月か6月か、そのくらい。
会社の福利厚生?で来ていたストレッチのお姉さんが私に言ったの。

「できるよ!」

って。

それまでいのちの素晴らしさをもっと人に知ってもらいたいなんて
恥ずかしくて彼氏以外誰にも言ってなかったんだけど、
なぜかこのときのお姉さんには話しちゃって。
その返事がこの一言。

でね、さらに
「本を出したいなら出版社紹介するし!
協力できることがあれば何でも言って!」
って。

このお姉さんは本出したりDVD出したりしてて
田舎者の私からするとそれだけで「ネ申」な人だったから(笑)、
これだけでもうすっごい感動しちゃって!

ああいいんだ、やれるんだって思ったんだよね。

死ぬまでのいつかの間に何かできたらいいな…じゃなくて、
今の私にもできることがあるのかもしれないって、
初めて自分の可能性を認めてあげられたときだった。

何をしたらいいかわからないけど、とにかく人に会いまくってみた


でもまーいきなり出版とか怖すぎるでしょ(笑)

それにそのお姉さんに惚れちゃったから、
とにかく最初はお姉さんの主催するセミナーに行ってみたり
超忙しい人なのに「ごはん食べに行きませんか?!」と
勇気を出してお誘いしてみたり。(男の人を誘うよりよっぽど勇気がいったw)

そして私がもともとお誘いを断れない性格だったのも重なって、
そのお姉さんについて行って知り合った他の人に別の会に誘われると、
それもぜーんぶ行ってた。
ほんとに全部行ったから、まぁスケジュール帳はまっ黒だよね(笑)

とにかくいろんな人に会いに行った。

でも、そんなことを続けて1年くらいしたあるとき。
急にからだが動かなくなったんだ。


重たいからだと動かない脚。


2010年。会社員2年目の夏。

日曜日、そのお姉さんのところに手伝いに行っていて、
帰ろうと駅方面に歩いていた時、急にからだの力が入らなくなった。
とりあえずカフェに入ってしばらく休んだ後電車に乗ったけど、
駅歩1分のところを20分くらいかけて、休みながらなんとか帰った。

おかしいの。
からだが重い。脚が痛い。動かない。
痛みや脚の痙攣で眠れない夜が続いた。

その頃の私は、リハビリの成果でもう階段も両足使って登れたし、
歩き方もぱっと見では障がいがあるって気付かないくらいになってたから、

今更こんな、痛くて重い日が来るなんて、想像もしていなかった。

痛みの先にある決意


後日、お医者さんに診てもらったときに言われた一言が衝撃だった。

「これも含めて、あなたの障がいなんですよ」
って…。

私、もう治ったと思ってたよ。
リハビリいっぱいがんばって、元気に歩けるようになったから、
もうずっと歩けるような気がしてた。

でもそうじゃないんだ。
未来のリスクも全部含めて、"障がい"なんだ。
そう、気がついた。

だから、ある日どうしてもまた脚が痛くてからだが重くて、
会社を休んでベッドで横になりながら泣いていた時、
決めたんだ。

いつまでも歩いていられるように。
歩いている時間をめいっぱい楽しめるように。
そんなモノや仕組みを私が作ろう。

って。



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