口下手童貞少年、ナンバーワンホストになる ⑯ ボケる! 編

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N美「いや~、今まで誰にもこんなに歩かされた事ないよ!」


と笑いながら言われた。私も


「ゴメンネ。」


と笑いながら返した。

その日、N美は二時間程度Bにいて帰って行った。


その頃には、私は当然ヘベレケになっていた。




その様な流れでN美と二日に一回は連絡を取る様になっていった。

毎日電話を気にするようになり、着信のたびに


(N美かな?)


と思い、

着信画面を見る反応が早くなった。


完全に電話を楽しみにしている自分がいた。

電話がないと不安になり、

電話があると舞い上がる。


そんな、精神状態の中、

いつもと同じ様に電話でN美と10分程度話をしていた時、


N美「あのさ・・・・もう連絡とるのやめようか?」


頭をビニールバットでフルスイングで殴られたような一言だった。


私「えっ?なんで?なんで急にそうなるの?」


N美「私・・・実は、彼氏がいるんだよね・・・。

今その彼氏にお金貰って生活してる様な状況なんだ・・・・・・。

だからやっぱり彼にも悪いし・・・・。」


私「彼氏いたの・・・・?」


N美「私の事、Kはどう思ってるの??」


私「・・・・・俺は、好きになっちゃってる・・・。」


N美「本当に?」


私「・・・・少し前から、いつもN美の事考える様になってた。」


N美「嬉しい!良かった!・・・それが聞けて良かった。」



5畳の和室に二人暮らしの私には、

彼氏からお金をもらってN美が生活している事に対して、

とてもではないが別れてくれとは言い出せなかった。



N美が身に着けている物などからも、

彼氏はお金持ちであろうと、容易に想像も出来た。


その彼氏と同じレベルで付き合う事などできる訳がない。

自分の家すら無い私が・・・。



私「そっか・・・・。そういう状況だったら、

悲しいけどしょうがないな・・・・。元気でね!


・・・俺の実家の庭から石油でも出れば

余裕で俺が養うんだけど・・・・。


いや、温泉でもいけるな。」


いきなりの話が悲しすぎて、

ごまかす為に無理に冗談を言った。


N美は笑いながら、


N美「ばかじゃない!でも石油出たら養ってくれるの?」


私「当り前よ!石油の権利も譲っちゃうよ!」


N美「・・・・・・・・・・・・・・・・。」


私「・・・・・・・・・・・・・・・・。」


N美「・・・・・・・・・・・・・

なんで、別れろって言ってくれないの?」


私「・・・だって・・。

俺が代わりに生活費払うなんて無理だから・・・。」



N美「・・・・生活なんてしようと思えば自分で出来るよ。誰かと違って。」


私「失礼な!

・・・・・・・えっ?」


N美「別に一人で生活なんてしようと思えばできるよ。」


私「・・・。」


N美「やっぱりヤダ。もう連絡取らないなんて。」


私「・・・・・・・・。」


私「・・・・・・・・・。じゃあ、別れちゃいなよ。」


N美「別れたらどうなるの?」


私「俺の・・・彼女になってよ。」


N美「・・・・・わかった!なんか言い方が上からでムカついたけど(笑)。」

N美「よろしくね、K!」




そうして、その日から私とN美は彼氏彼女の関係になった。


電話を切った後情けない事に、

嬉しさよりも、


急に不安になっていた自分がいた。


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