最愛のビッチな妻が死んだ 第16章 8月10日まで

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5月20日


今日、三重に向かう車中で決めた。


8月10日まではがんばろう。


あげはへの誕生日プレゼントを思い付いた。


これ以上はないと思うものだ。車中、ネックレスの中に入れてあるトリプタノールを2錠飲んだ。副作用で歯がカチカチ言う。震えながら、ニヤニヤしている僕に助手席のトムさんの表情は困惑していた。


結局、何やっても、何のドラッグやっても絶対的な孤独が勝つ。


おそらく、もうダメだ。シャブでもダメなら、もうムリだろう。


一時的な回避に過ぎない。6月6日まで気張ってがんばって、8月10日で終わりにしよう。


それまで、もつのかな。


好きな人が僕より前に死んでほしくない。


健常者の様に眠りたい、健常者の様に暮らしたい。あげはも何度願ったことだろうか。


21日


三重から帰宅した夜、幼いあげはとSEXする夢で夢精した。次の日は大人のあげはとSEXする夢だった。


LSDが残っていたのだろうか。それ以降は一回もない。


22日


ここんところ、薬に負けてる感じがする。毎日フワフワして、足元もおぼつかない。


最近たまに思い出す、あげはに言われてうれしかった言葉。


「キョウスケのチンコ以外、汚くてシャブれないよ」


汚い言葉だが、僕はジーンときた。僕は単純にうれしかった。


25日


思い付いてから、6日ともたなかった。やっぱり、あげはがいない世界は退屈だ。


タバコを最後に6本、シャブ6回。


太一さん、ありがとうございました。


毎日死を願ってる。


あげは、愛してるよ。ありがとう。


6月6日

僕たちの明治神宮で挙式を挙げる日だった。

楽しい予定を入れてないと気が狂いそうだったのでスミの予定を入れていた。

帰ってすぐにトリプタノール20錠飲んで自殺した。


6月7日


ブッ飛ばされながら、ゆら帝にブッ飛ばされてる。ロレツが回らない。まっすぐに立てない。


21日


今日、歩いていて一緒の足音がしないことに気づいてしまった。いつから、一緒の足音がしないのか。悲しい。


7月13日


もう、終わらせていいんじゃないかと思い出してる。


結婚記念日と誕生日プレゼントにあげはへ自分を捧げて終わる。


太一さんには申し訳ないが、退屈で待ち切れない。あんないい子に殉教した男が1人ぐらいいてもいい。


明けた明日は5ヶ月目だ。


14日


また自殺は失敗した。幻覚はないが、何も付けていないのに、ずっと幻聴が耳に流れてる。


あげはの携帯壊しちゃったから、ゴメン言いに側に行くよ。


これで永遠に僕はあげはの夫で、永遠にあげはは僕の妻だ。安心してゆっくりできる。もう何の心配もいらないよ。何があっても、ずっと一緒だよ。あげはの望むことは全部叶えるから。何からする?手をつないだり、歩いたり、キスしたり、エッチしたり…僕はデートしたいな。あげはの笑顔が見たいな。


7月29日


あげははやっと普通になれたのかなと思ったら、涙が止まらない


今日も相変わらず愛してる。愛してくれて、ありがとう。あげは、愛してるよ。またね。


8月3日


お手紙の文面を考えた。


あげはへ


誕生日おめでとう。


生まれてくれて、出会ってくれてありがとう。


愛情と幸せを教えてくれて、ありがとう。


何より誰より僕があげはを愛してるよ。


またお揃いの服着て、手を繋いでデートしよう。


また一緒に寝たり、チューしたり、エッチしたりしよう。


またいつも一緒にいよう。また一緒に遊ぼうね。


去年の今日は長崎でチャンポン食べたり、あげはの誕生日バルーンでレンタカーがいっぱいになったり、部屋の中を風船で埋め尽くしたりしてたね。また来年も一緒に祝おうね。


僕からのプレゼントをあげるね。お待たせしたね、僕も我慢し切れなかった。ゴメンね。


身体中の愛を込めて、誕生日おめでとう。


愛してるよ。腕も背中も残った生涯を捧げるよ。お互い、一緒に死ぬまで添い遂げる約束だよ。


毎日いっぱい、ゆっくり愛し合おう。


愛してる。



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