愛猫【あいびょう】、ウゲゲ天野【あまの】と過ごした十年間の物語 (1)
タイトル「愛猫【あいびょう】、ウゲゲ天野【あまの】と過ごした十年間の物語」
サブタイトル「ウゲちゃん! 夢を叶えてくれてありがとう」
作者 宮下【みやした】さつき
はじめに
「愛猫【あいびょう】、ウゲゲ天野【あまの】と過ごした十年間の物語」
宮下さつき
東日本大震災から五年目の、二〇十六年、三月十一日、午前零時【れいじ】四十三分。
「ボクのことを、ゼッタイ忘れないでね」
と……。
まるで、その日に逝くことを決めていたかのように、我が家の愛猫、ウゲゲ天野【あまの】は天国に旅立ってしまった。十六歳だった。
私はあまりにも小さく軽くなってしまった愛猫の体【からだ】に、自分の顔をギューッと押しつけながら、夜中だというのに号泣した。
「母ちゃんは、きみがいて、本当に幸せだったよ――! 楽しかったよ――! 可愛【かわい】かったよ――! ウゲちゃ――ん! 大好きだよ――!」………………。
何度も、何度も、同じ言葉を繰り返しながら……。
夫や、長男、次男の涙声や、鼻水をすする音が、私の耳に聞こえる度【たび】、悲しさはさらに増し、しばらくの間、私はただただ泣き続けた。
愛猫は、フワフワした柔【やわら】かい全身で、家族全員に愛をくれ、私の大きな夢も叶えてくれた。
この本は、我が家の家族四人と、「ウゲゲ【うげげ】天野【あまの】」というユニークな名前を付けられた猫との、十年間のお話である。
目次
はじめに
第一章
「ウゲゲ天野」との出会い
第二章
「ウゲゲ天野」犬小屋に住む
第三章
「ウゲゲ天野」と網戸越【あみどご】しの再会
第四章
「ウゲゲ天野」我が家の三男坊【さんなんぼう】になる
第五章
「ボクの名前は『ウゲゲ天野』」出版へ
第六章
「ウゲゲ天野」は忠犬ハチ公?
第七章
「ウゲゲ天野」リフォーム生活、頑張る
第八章
「ウゲゲ天野」と過ごした最期の日々
第九章
「ウゲゲ天野」きみに会えて、幸せだったよ
おわりに(ウゲちゃんへ)
あなたの親御さんの人生を雑誌にしませんか?

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