GlobalTravelBloggerSummit開催への道とこれから①

1 / 4 ページ

後編: GlobalTravelBloggerSummit開催への道とこれから②

1 . 天守閣に忍び込む

そろそろ冬といってもおかしくないくらいに寒い、薄暗くなり始めた11月の夕方の歩道。
歩く人は殆どおらず、無数の高層ビルの中で数千、いや数万人の人が、一刻も早く仕事を終わらせて家路につきたいと考えているのだろう。

また、こんな場所に、突撃しにくることになるとは夢にも思わなかった。

初めて来たのは1990年代の初頭、日本でバブルが崩壊した直後、就職活動で東京に来た時に、ついでに立ち寄った新宿副都心。
今ほど沢山のビルはなく、まばらにそびえ立つ高層ビル群。
完璧過ぎるくらいに、お上りさんだった。
青空を見上げつつ歩いた。
なかでも都庁の外観は格好良くて、外壁だけ見てもお金がかかっていそうで、大阪から初めて東京に出て来た身としては、圧倒的な存在感にぐうの音も出ない感じだった。

学生の身分では、とても入り込める余地などないと感じた。

その後、サラリーマンの時に何度となく訪れることがあったが、多少気後れすることはあっても、会社の名刺を武器に、アポを入れた会社目当てに西新宿を訪問することは日常の一部となっていった。

それから20数年が経ち、喫茶店のマスターとして、改めてこの地に足を踏み入れ、見上げるこの高層ビルに再び忍び込むことになろうとは。

一度、完全に縁の断ち切れた西新宿。
本当に、こんなことが再び起ころうとは夢にも思わなかった。

いや、忍び込もうなどということはない。
ちゃんと事前に電話もしたこともある。メールも送ったことがある。
ただ、今日のアポイントが取れていないだけだ。

『メールは確認しました。検討しますので、しばらくお待ちください。』

と言われて、連絡を待っている状況が続いていた。

ただ、それから1週間が経つ。

しばらく営業マンという仕事からは遠ざかってはいるが、10年以上続けた仕事である。
何となく昔取った杵柄、1週間音沙汰がない、ということは、幾ら待っても連絡が来ない可能性が高いと想像出来た。

せっかく辿り着いた窓口。

正面玄関から、裏門から、地下入り口から、空からパラシュート降下で、あらゆる方法で忍び込む方法を模索し、やっと辿り着いた窓口。

このチャンスを逃すわけにはいかない。

だから、今日、原宿まで関西から出て来たついでに、アポも取れていない西新宿に乗り込んで来たのだ。

みんなの読んで良かった!