第2章〜天狗になってどん底へ〜

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前編: 第1章〜「お前には無理だよ」を無視し続けてきた22年。〜

 

 

 

 

大学生になってすぐ

僕は集団塾で英語の先生を始めた。

 

 

高校受験を控える中学生が生徒だ。

 

 

 

"2年と8ヶ月。"

 

 

 

これが、僕がその塾に勤めた期間。

 

 

大学3年の11月まで続けた。

 

 

 

11月。

 

 

そう、中学1年生の頃から

ずーっと面倒を見てきた彼らを

 

 

僕は受験直前に見捨てて

あろうことか塾を辞めたのだ。

 

 


 

経緯はたくさんある。

 

 

家から学校まで3.5hかかるため

学業と塾の両立ができなかった。

 

塾では生活費を十分に賄うこともできなかった。

 

恐ろしく激務薄給の世界だった。

 

 

そんなのも言い訳としては認められるのかもしれない。

 

 

 

 

しかし心の底の本当の理由は恐らく違う。

 

 

本当の理由は

 

 

僕が担当のクラスを一つにまとめ上げることが

最後までできなかったからだ


たったそれだけのこと。

 


 

しかし僕の同期たちは皆

それぞれの担当のクラスを

文句なしにまとめあげている。

 

 

 

それぞれのクラスに学力の差はあれど

伸び率や教材の進捗具合を競い合っているほど

生徒たちは皆やる気になっていた。

 

 

 

例えるならばあれはもはやオリンピック。

 

それぞれのクラスはそれぞれの国家とでも言わんばかりの熱量だ。

 

 

 

そう、僕のクラス以外は。

 

 

 

僕は、生徒たちを一つのクラスとして

まとめ上げることができなかったのだ。

 

一人一人に対してはこれ以上ない仕事をした自負がある。

 

 

 

しかし僕には統率力というものが圧倒的に欠落していた。

 

 

 

 

終礼時。

 

30分間


「ここのクラスの子達、最近すごいね!」


「上のクラスの子達じゃないのによくやってるな!」

 

誰かがクラスの話をする度に

全身をナイフで一刺しずつ

刺されているかのような

 

まさに生き地獄の半時間だった。

 

 

僕に居場所なんてなかった。

 

 

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