外国人として日本で生きる上で大変なこと

最近ある人から聞いた話です。

よくある話だけど、印象的だったので紹介します。この話には教訓も正解もありません。この人の発言が「正しかった」かどうかも私にはわかりません。

ただ、日本の社会で「外国人」として生きること、子育てをすることについての必死さは伝わってくると思います。

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まあね、いつも冗談ばっかり言ってふざけてるみたいだけど、大変なこともあるんですよ。今でも思い出して一番きつかったのは、娘が小2か小3のころだったかなあ、娘に「マミー、今度の授業参観に来ないで」って、泣きながら言われたこと。

なんで?って聞くと娘が「私、日本人だから」って言うのよ。日本人ってなんだよー!って、その時にもう頭に血が上ったわけ。どういう意味?って聞くと「ママはフィリピン人だけど、私は日本人だから、ママがフィリピン人だってことは学校のみんなにはバレたくない。」って言ったのよ。

その時に、あー、娘も私がガイジンだから苦労してるな、苦労させてるなあ、って思ったわけ。でも、まさかね、娘に差別されるなんて思ってもみなかった。

自分の母親を差別する娘って、どんだけーって思って、もうそこで爆発しちゃったわけ。苦労させてごめんねっていうのと、でも娘に差別されたってことと、私のことフィリピンのことを隠そうとしていることも、とにかくいろんな気持ちが爆発して、私も怒って泣きながら娘にわーっと言ったわけ。

「アンタが日本人ってどういうこと!あんたの足見てみなさい!日本人みたいな大根足の内股じゃないでしょ!アンタのすらっとした細くて長い足はね、マミーがアンタにあげた足なの!アンタの肌だって、日本人みたいに青白くて病気みたいな肌じゃないでしょ、ちゃんと元気な小麦色でしょ!アンタはね、まちがいなくマミーの子なのよ!」

娘は黙って聞いてるけど、私はもう止まらないの。

「アンタ!マミーのこと恥ずかしく思ってるの!フィリピンのこと恥ずかしく思ってるの!マミーが生まれて育ったところは、アンタが恥ずかしがるようなひどいところじゃない!」

もちろん、娘が言っていることはすごくわかるのよ、私だってこっち来てフィリピン人ってことで嫌な思いをしたことあるからね。でも、それを隠そうと思ったことなんて一度もなかったのよ、私それが絶対に許せなくて。

「アンタがいくらフィリピンのことを隠そうと思ってもね、マミーが毎朝学校の門のところに立って、学校のみんなにこの子は私の子だからって言って回るからね!それに、アンタ1回そのこと隠したら、あとの人生ずっとそのことを隠して生きなきゃならなくなるよ。ママもアンタのおじいさんもおばあさんも、神様に誓って恥ずかしい人じゃないし、今まで人に言えない恥ずかしいことなんてしたことない。アンタはマミーの子としてここで生きていくの!わかってんの!」

もう、娘も私もわんわん泣いているの、この辛さは旦那にはわからないわねえ(笑)。まあでもね、言いたいこと言ってちょっと落ち着いたから、続けて言ったの。

「生きていれば楽しいことだけじゃない、いろんなつらいことがある。でも、逃げてたらダメなの、そんなときほど胸を張っていないとダメになってしまうの。フィリピンのことだけじゃない、勉強だって仕事だってみんなそうなの、人それぞれにつらいことや大変なことがある。でもみんながんばってる。マミーはあなたに逃げてほしくないと思ってるの。」

それで、娘と私でハグして二人でまたわんわん泣いて。まあ、そんなこともあったなあ。そのうち中学校で英語が始まってからはすっかり自信持つようになって、あの時の話は何だったんだって、今はもうそんな感じなんだけど、その時は必死だったのよ。

もう、私のプライドをズタズタにされたわけでしょ、しかも自分の娘から(爆笑)。おい、そこかよって思うかもしれないけど(爆笑)。

もちろん娘は日本国籍だけど、そこはプライドっていうかルーツに対する気持ちも大切にしてほいわけ。日本人は良いところもいっぱいあるけど、私、嫌なところも知ってる。だから娘はそういうただの日本人になってほしくない。そこはいいところをいろいろ選んで、そういう人になってほしい。

そうじゃなきゃ私がここにいる意味がねえ、私だってここで生活してるわけだし、あ、また娘のことより自分かよ、って思ってるでしょ(爆笑)。

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