流離う三十路の島遊紀 其の三

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遊者は部屋を見渡した。

ルームメイトが各々挨拶

一人は中東系のダルビッシュを思わせるドレッドヘアーのイカした兄ちゃん。

一人はアジア系の細目の兄ちゃん、ニヤニヤと遊者を品定めしている。

一人は褐色の快活そうな東南アジア系の男性、どこか商人を思わせる。

その三人が遊者を迎え入れた。

その時、細目の兄ちゃんが英語で尋ねきた。

「ハイ、ウェアユーフロム? よぉ、どっから来たの?」

 き、きたーまだ中学英語しか喋れないのにいきなり国際交流!

遊者はありったけの勇気を出して答えた。

「アイムフロムジャパン 日本からです。」

よっしゃ会話が出来た!よし思い切って皆に聞いてみよう!

「ウェアユーフロム? 皆さんはどこから来たんですか?」以下日本語訳

ドレット兄ちゃん「イスラエルから来たぜ。」

黒光り商人「フイリピンからキタよー。」

細目の兄ちゃん「日本」

なるほどー色々な国から来ているんだなー。ン、て、今日本て言った人がいるぞ!

細目の兄ちゃんは相変わらずニヤニヤしていた。遊者はすかさずツッこんだ。

「エー俺も日本から来たんですよー!」

細目の兄ちゃん「うん、だと思った。」
   
へっ知ってたの?なら早く教えてよぉ~。どうやら先人のイタズラにつき合わされたようだ。

だが、初めての異国の地で日本人に出逢えたことは遊者にとってとても心強かった。

「俺のことは皆マサって呼んでる、よろしくね!」

マサさんはワーホリでニュージーランドに来てて、ドレット兄ちゃんと一緒にワーホリ生活を楽しん 
でいるそうだ。途中車を盗られたりしたがまぁ何とかやってるよ!と、明るく波乱万丈生活を語ってくれた。

それからは歓迎ムードになり、皆で飲み会をすることになった。

その際マサ君からもらったタバコが大麻だったという衝激のデビューもあったが、

楽しく夜は更けて行くのであった。   (続く)

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三十路島遊記 其の五

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