受験に失敗した引きこもりが、ケンブリッジ大学合格に至った話 パート1
そんな中で唯一外出したのが、週に一度通い出した英会話スクールでした。
高校卒業後の4月から通い始めましたが、きっかけは本当に「なんとなく」です。
ネイティブのイギリス人が先生だということを売りにしていたスクールでしたが、そこを選んだのも本当に「たまたま」。新聞の広告か何かを見て、家から近かったから申し込んでみた、といった感じです。
そんな折に、僕はあるポスターをふと目にします。
「留学」 - 当時の僕には、あまりに新鮮すぎる言葉でした。
イギリスのへースティングスという場所に、語学留学に行けるという内容。7月の初旬から、期間は一ヶ月間。費用は航空券代込みで50万円。
直観的に、「これは行くしかない」と思いました。今の自分の状況を、どんな手段を使っても変えなければならない。自分の人生を、何としても切り開いていかなければならない。
親を何度も説得した挙句に承諾を得て、なんとか期限までに申し込みを済ませます。
その後は着々と準備を進め、少しずつ、希望の光が差してきたように感じていました。
そして季節は6月。留学を一か月先に控え、パスポートも取って、スーツケースも買って、英語もちょっとずつ上達して・・・。人生初の海外、初のイギリス、初の留学へ向けて、期待と緊張で胸が高鳴ります。
ある時ふと、自分の部屋にいていきなり妙な事を思いつきました。
突拍子も無い考えが、突如として天から降ってきた感覚です。
「7月に留学して、そのまま向こうの大学に行けるんじゃないか???」
直観的に狂人のように躍起になって、いろいろ調べ出しました。
イギリスの大学と言えば、とりあえず聞いたことがあるのは「ケンブリッジ」と「オックスフォード」。ひとまず、大学のホームページを見てみることにします。
が、当たり前ですが、全部英語で書いてあります。
高校卒業程度の英語力で、理解できようはずもありません。断念します。
次に、「留学」というキーワードで検索をかけてみました。すると留学をサポートしているエージェントをいくつか見つけることができ、そのうちの一つに、完全にダメ元で、下記のような内容でメールを送ってみます。
「初めまして。私はこの春、高校を卒業した者です。今から、9月にケンブリッジ大学に入学したりできるでしょうか??」
著者のKato Yukiさんに人生相談を申込む
著者のKato Yukiさんにメッセージを送る
著者の方だけが読めます