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19歳でうつ病になったわたしが10年かかってようやく未来を考えられるようになった話(20歳 精神科入院編②)

Image by Olia Gozha

病棟を抜け出す

会いたい人に会えない、話したいことが話せない。

薬に頼らなければ眠れず、何をするわけでもない毎日。

そんな日々が続いて2ヶ月ほど。


もう消えてしまおう。


いなくなりたい、と思うのを止められなくなりました。

とある教授回診の日、ベッドをお留守にしているのが常となったのを逆手に取り、

わたしは病棟をかなり堂々と抜け出しました。

びっくりするほどあっけない脱走でした。


ですがそこはさすが現代日本、意を決したわたしの脱走劇は一晩で終わり。

飛行機で移動するほどの距離まで逃げていましたが、病院の皆さまと家族に多大な心配と迷惑をかけ、お縄につきました。

※お読みくださる方に重ねてお伝えいたしますが、もし同じ状況に置かれても決して決して真似をなさらぬよう。絶対にだめです※


病院へ帰る

今思い返しても涙が出るのですが、病院に戻った夜、担当の看護師さんにはこう言われました。

「今日はすごく怒っているから、口きかないよ」と。


どれほど心配をかけたことでしょう。

お昼にいらしたナースステーションの皆さまにも、今更ながら申し訳なく思います。

そして精神科の科長(というのでしょうか?不確かです)までもが、病室を訪れました。

その日のわたしは身勝手ながらとても疲れていましたし、何を言いに来たんだと思っていました。

ですが、かけられたのは思いがけない言葉でした。


「心が、そうしないともう無理だったのでしょう」


責めることなく、労わることなく、ただそう言葉をかけていただきました。

わたしは消えてしまうつもりだったから、その夜は何も感じませんでしたが、

とてもありがたいことだったと今でも思い出します。


結局その一件で入院の期間は延びてしまい、わたしが退院したのは年をまたいだ20歳の冬。

入院期間は4ヶ月。1年の3分の1と考えると、結構な時間を病院で過ごしたのでした。

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