Santiago de Compostela 巡礼の旅(7)【旅とお金と時間】

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2019年、ポルトガル巡礼の自転車旅も後半だ。登り坂もHead wind(向かい風)も突き破る筋力や心肺力がついてきた。ぐいぐいと攻める事が可能になってきた。

一日中、自転車をこぎ続けることは、肉体的にはしんどい作業である。実はめっちゃ、しんどい。その中で様々なことが頭を過(よぎ)る。

旅をしていると国の内外を問わず、『なぜそんなに自由なんですか』と聞かれる。
なぜそんなに時間やお金があるのですか、という意味の質問である。

"そんなに"あるかどうかは、尺度の問題としておくが、金の成木などという言い方がある。迷っていたけど、その育て方を公開する時が来たと、頭を過った。

これは、世界を旅していろんなお金持ちと貧乏人との出会いから導きだした彼らの共通点である。従ってその方向に向かって動くとその結果が出ることは実証されている。

このまま読み進めてもカード番号を入力する画面にはならないので安心していただきたい。そして、マネーゲームや投資の話ではない。

条件がある。お伝えするのは"考え方"だけだ。

但しどの分野で活躍の人にも通用する考え方だ。お金持ちは当然のように実践している。

この木を手に入れたなら経済的な心配は生涯まず無くなる。極めればあくせく働くことも、無くなる。

初級編。「お金がない」「まわらない」などの言葉を周りの誰にも、家族他人友人知人を問わず断じて言わないことである。「そんなこと言うやつ居るのか」と思うが、旅をしていると内外問わずけっこう出会う。「今お金がない」と言うのだ。なんでそんなことを言うのかな、と思う。

それを言ってはいけないしくみは、簡単である。そのように言うあなたにはみんなが用心するからだ。稼げないやつだと。友達もお客さんも居なくなって当然だ。

今お金がない・・という「今なければいつあるのか」ということだ。その言葉は自ら貧乏神を招き込んでいる。

お金を手渡す時、幸せなお金持ちは嬉しそうに相手を見ているけど、貧乏人は顔が少しつらそうでお金を見ている。

中級編。儲けたお金の大半は気前よく使ってしまうことだ。みかえりを求めないボランティア等が良い。そしてさっと立ち去る。功名心には、逸(はや)らず進むのみだ。

ここで修行を積まないと次に行くことができない。得たときよりも放したときにより大きな徳がある事を繰り返し自分に摺(す)り込むのだ。

上級編。ボトルネックをつくらないこと。中級編の進化型だ。ボトルネックとは文字通りくびれた部分である。目の前にお金が流れるパイプがあるとする。ボトルネックをつくらないとは、その直径をストレートに保つ事である。そしてその直径を一ミリづつ広げていくことだ。

多くの人は、お金持ちになりたいと思っている。財を蓄える事に一生懸命だ。それで知らず知らずのうちにボトルネックを作ってその圧力にたえかねている。

くびれた部分が高圧になることは、ベンチュイリの法則として実証されている。

何も持たずに生まれて何も持たずに死んでゆくのだ。

途方も終わりもないストレスを抱え込むのを今すぐ止めて持っているお金をやりたかったことに使い始めることだ。そうすれば金の成木が育ち始める。

そんなこと言ったって・・と言う人のために実例をあげておく。
  もしあなたが子育ての真っ最中であれば、一家で世界一周ヨットの旅に出てみてはどうだろうか。旅をしているとそういう家族によく出会う。子供の勉強はお父さん先生とネットで十分だし、寄港地の学校にしばらく通うこともできる。どの科目も人や自然と結び着くので面白い。
  インターネット以前は短波ラジオ放送や通信教育を利用して旅をしていた。

使われてないヨットは世界のあちこちにある。差し押さえられたヨットのオークションがある。たいてい激安で手に入る。ヨットスクールも海外で行く。真(まさ)に命がけなので英語でもスペイン語でも格段に上達する。
  334と10年やっても外国語を流暢(りゅうちょう)に話せないのはその辺に原因がある。

生ぬるいお湯につかっている限り、CDも本も多くの英会話スクールもあなたの役にはたたない。

英会話スクールに行くなら一度死に物狂いで取り組んでみるべきだ。絶対にペラペラになってみせると誓わなければならない。茶道、空手道と等しく英会話道をゆくのだ。

・・帰ってからの事は帰ってらから考えれば良い。帰国後のあなたは今とは全く違うあなただ。経験とマルチ能力、しかも言語を身に付けた、自信と誇りに満ちたウルトラ人間だ。たいていの事はできるようになっている。
今何を考えたって将来の役には立たないのだ。

実はこのパイプの話、お金の話だけではない。幸福感の話でもある。なので周りの人を巻き込まない手はない。

上に戻って「お金」の部分を「幸福感」に置き換えてもう一度読んでいただきたい。必ず読んでいただきたい。

このように生き方を変える人が、あと10万人いても日本はびくともしないはずだ。

スペインとの国境まで来た。ポルトガルのCaminha(カミーニャ)という町からフェリーボートに乗る。3.5ユーロで20分程であっという間にスペインだ。

振り返るとポルトガルの町がすぐそこだ。

今日出会った人も皆、優しい人間達だった。ラテンの人達はえてして強い。男女とも強い。だから優しいのだろう。

雨上がりのSanta Tgraに着いた。サンタ・テグラと発音する。アルベルゲ(遍路宿)を探そう。

つづく

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Santiago de Compostela 巡礼の旅(8)【到着】

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