第47話 パパが女(アリッサ)になったとき LA発LGBTトランスジェンダー家族日記

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第47話 うれしい出来事

お花と手作りカードの贈り物

 

 

 

今回は直撃インタビューをお休みして、ちょっとうれしかった出来事について書きます。

 

今日(土曜日)の夕方、愛犬の散歩をしようとドアをあけると、家の前の芝生の上にかわいらしい花束と手作りのカードを見つけました。贈り主は次女のクラスメート。

 

金曜日、次女は悲しそうな顔で、目にうっすら涙を浮かべて帰ってきました 。話を聞いてみると、頭痛がして体がぞくぞくするとのこと。案の定高熱がありました。内気な次女は、先生やお友達に、気分が悪いことを伝えることができず、学校でずっと我慢していたようです。

 

お友達のカードには英語で「金曜日は元気がなくて悲しそうだったので、心配してます。個人的なことで話したくなかったら、話さなくてもいいよ。でも、わたしがいつもあなたのそばにいることを忘れないでね」と書かれていました。

 

幸せな気持ちが溢れて、涙になって流れました。10歳の小さな女の子の大きな思いやり。「優しい友達と一緒に学校生活を送ることができて幸せだな」とほのぼの、うれしい気持ちでいっぱいになりました。

 

実を言うと、学校帰りの次女の顔に、涙を見たとき、漠然とした不安に襲われました。「アリッサのことで友達になにか言われたのかな?」「トランスジェンダーについてなにか不快な質問をされたのかな?」って。

 

もし誰かが、わたしに対して、好奇の目を投げかけたり、不躾な質問をしたり、悪意のある態度で接したりしても、わたしは全然平気。相手につばをかけて、反撃にでる。もしくは完全無視。もしくは無知な相手を教育してあげる。もう傷つかないし、落ち込まない。

 

ただ、娘たちが「親がトランスジェンダー」という理由でいじめられたりしたら?自分の子供を完全に守ることはできない。今は優しいお友達に囲まれて、毎日楽しそう。でも、来年のクラスがえはだいじょうぶかしら?中学にはいったら?高校は?

 

 

わたしができるのは、娘たちに「家庭」という、安心できる心地よい居場所を提供することだけ。娘たちに、強くなってほしいと願うだけ。

 

 

小さな女の子の贈り物にうれしさと不安が交差しました。

 

次回はアリッサに直撃インタビューシリーズ、最終回。

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