暗黒時代 9
前話:
暗黒時代 8
ゴールデンウィークが終わり、入学から一ヶ月が過ぎた。
そろそろ中学校生活にも慣れてきた、と言いたい処だが、俺を含めクラス全体どことなく落ち着きがなかった。
その原因の一つが、森英治の存在だろう。
英治の、担任への態度や言動が、クラスメイトに多大な心理的影響を与えていた事は否めない。
担任の阿国は、英治に呼び捨てにされても注意出来なかった。
いや、注意はしたのだが、弱々しいと言うか、「おい森君。呼び捨てはいかんだろう?」程度にしか言えないから、英治の方もますます調子に乗る。
何だコイツ、呼び捨てされても怒らねぇのか…。
だったらもう少し暴れてやっても大丈夫だな。
こんな風に英治に思わせてしまったのだろう。
事実、英治の行動は更にエスカレートして行った。
それは阿国だけにではなく、クラスメイトに対しても…。
とにかく英治は男子だろうが女子だろうが、噛みつくような態度や物言いをしてきた。
女子が何かを質問しても
「何言ってんのテメェ、バカじゃねぇの!?」
「うるせぇよテメェ、ぶっ飛ばすよ!?」
と言った具合で会話にならない。
だから誰も英治に対して話し掛けなくなった。
それが余計英治を腹立たせ、暴れさせる要因になったと思う。
そんな英治に唯一擦り寄って行ったのがゴキジだった。
ゴキジは、英治がクラスのみんなに怖れられてるのに便乗して、自分自身のクラスでの地位向上を目論んでいた。
勿論この頃の英治は、自分がゴキジに利用されてる等とは全く気づいてはいなかった。
英治が何かをやろうとすればゴキジがけしかける。
それを受け、更に英治の行動はエスカレートする。
それを後ろで操っていたのがゴキジだった。
英治は大のプロレスファンだった。
休み時間になると、プロレスをするためにクラスメイト数人を集める。
安達…、生沼…、田宮…。
みんな拒否出来ないような気が小さいヤツばかり。
その中に、永島克彦(仮名・通称チョーさん)と言うヤツが居た。
チョーさんは如何にも気が小さい代表のようなヤツで、英治の言いなりになっていた。
プロレスとは名ばかりで、英治がただコイツらにプロレス技を掛けて、痛がる様を見たいだけなのだ。
全員拒否出来ずに、さそり固めやら卍固め、四の字固めなどを掛けられていた。
痛がる様を見て英治は、よだれを垂らさんばかりに笑い転げていた。
それを横でけしかけているゴキジ。
女子が一言注意でもしようものならたちまち報復に遭う。
報復に関しては英治なんかよりゴキジの方がずっと陰湿でずっと残酷だった。
一度、ゴキジに注意した女子が居たが、その仕返しは陰湿で惨かった。
給食のスープに内緒で「痰」を吐き入れ、飲み終わった後でクラメイトに公表する。
更には、針生と言う気の弱い大男をトイレに連れ込み、◯◯の皮を無理矢理剥かせ、そこに溜まった垢を下敷きでこそぎ取り、それを女子の体に塗りたくった。
それ以外にも、毎日ハンマーで背中を殴ったりした。
女子だからこの程度で済んだとも言えるのだが…。
そんな中で、次第にチョーさん独りがターゲットになっていった。
そろそろ中学校生活にも慣れてきた、と言いたい処だが、俺を含めクラス全体どことなく落ち着きがなかった。
その原因の一つが、森英治の存在だろう。
英治の、担任への態度や言動が、クラスメイトに多大な心理的影響を与えていた事は否めない。
担任の阿国は、英治に呼び捨てにされても注意出来なかった。
いや、注意はしたのだが、弱々しいと言うか、「おい森君。呼び捨てはいかんだろう?」程度にしか言えないから、英治の方もますます調子に乗る。
何だコイツ、呼び捨てされても怒らねぇのか…。
だったらもう少し暴れてやっても大丈夫だな。
こんな風に英治に思わせてしまったのだろう。
事実、英治の行動は更にエスカレートして行った。
それは阿国だけにではなく、クラスメイトに対しても…。
とにかく英治は男子だろうが女子だろうが、噛みつくような態度や物言いをしてきた。
女子が何かを質問しても
「何言ってんのテメェ、バカじゃねぇの!?」
「うるせぇよテメェ、ぶっ飛ばすよ!?」
と言った具合で会話にならない。
だから誰も英治に対して話し掛けなくなった。
それが余計英治を腹立たせ、暴れさせる要因になったと思う。
そんな英治に唯一擦り寄って行ったのがゴキジだった。
ゴキジは、英治がクラスのみんなに怖れられてるのに便乗して、自分自身のクラスでの地位向上を目論んでいた。
勿論この頃の英治は、自分がゴキジに利用されてる等とは全く気づいてはいなかった。
英治が何かをやろうとすればゴキジがけしかける。
それを受け、更に英治の行動はエスカレートする。
それを後ろで操っていたのがゴキジだった。
英治は大のプロレスファンだった。
休み時間になると、プロレスをするためにクラスメイト数人を集める。
安達…、生沼…、田宮…。
みんな拒否出来ないような気が小さいヤツばかり。
その中に、永島克彦(仮名・通称チョーさん)と言うヤツが居た。
チョーさんは如何にも気が小さい代表のようなヤツで、英治の言いなりになっていた。
プロレスとは名ばかりで、英治がただコイツらにプロレス技を掛けて、痛がる様を見たいだけなのだ。
全員拒否出来ずに、さそり固めやら卍固め、四の字固めなどを掛けられていた。
痛がる様を見て英治は、よだれを垂らさんばかりに笑い転げていた。
それを横でけしかけているゴキジ。
女子が一言注意でもしようものならたちまち報復に遭う。
報復に関しては英治なんかよりゴキジの方がずっと陰湿でずっと残酷だった。
一度、ゴキジに注意した女子が居たが、その仕返しは陰湿で惨かった。
給食のスープに内緒で「痰」を吐き入れ、飲み終わった後でクラメイトに公表する。
更には、針生と言う気の弱い大男をトイレに連れ込み、◯◯の皮を無理矢理剥かせ、そこに溜まった垢を下敷きでこそぎ取り、それを女子の体に塗りたくった。
それ以外にも、毎日ハンマーで背中を殴ったりした。
女子だからこの程度で済んだとも言えるのだが…。
そんな中で、次第にチョーさん独りがターゲットになっていった。
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