アホの力 3-16.アホ、次の動きを始める

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ボブ・スティルガーさんに、みみセンで本物のフューチャーセッションを開いてもらった。何と光栄な事だろうか。
他のセッション参加者の胸にも、何か落ちるものがあったようだ。
『あんなセッションを開けるようになりたい』
『南相馬にはああいう場が必要だ』
といった想いは、物凄く強くなった。これは『思い込み』『勘違い』というより『憧れ』に近い感覚かも知れない。
『あれを目指して、これから私はスキルアップをし、場を整えて行こう。私なら出来る』
と思ったのだった(この『私なら出来る』はもちろん『思い込み』『勘違い』だが)。
 
そのセッションが行われるひと月ほど前のある夜、みみセンでは『みんな共和国』のミーティングが行われていた。みんなで次なる展開を考えようというミーティングだ。
話が煮詰まり、休憩を入れようという事になった。そこでタバコの煙をくゆらせながら、私とザック、そして私と一緒にみみセンで活動しているよーどーの3人で雑談をしていた。
『来年は何やろうか』
季節は10月の終わりの頃だ。
『遊び場づくりは上手くいったよな。今度はその盛り上がりを、街の中でつくりたいよな』
『来年かぁ。正月から何かやるか。正月といえば雑煮じゃねえか』
『この街の飲食店に声をかけて、雑煮を提供してもらうってのはどうよ』
こうしてタバコを吸いながらの雑談で『お雑煮フェスティバル』の開催が決まった。サブタイトルは『お雑煮こさえたから あがっせ』だ。
ちなみに、新しいアイデアは喫煙所で頻繁に生まれていた。
 
これまでみんな共和国は、子供の遊び場づくりの活動を行ってきた。今度はそれとは全く別の関係づくりが必要だった。市役所との打ち合わせ一つとっても、今までは教育委員会、幼児教育課、公園を管理する都市計画課などが窓口だったが、今度は商工労政課だし、商工会や各商店会、飲食業組合などとの連携も必要だ。何より、各飲食店を回って参加店舗を誘ってくる営業が必要になってくる。
イベントの告知方法は?どうやって盛り上げる?プレゼン用の資料はどうする?実務はてんこ盛りだ。
みんな共和国の創立メンバーのぞうにぃをリーダーとして、この『お雑煮プロジェクト』は始まった。
でも、市役所との打ち合わせを始めとする様々な実務は、一体誰がやる?
 
私か?私なのか?

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アホの力 3-17.アホ、営業をする

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