大人も子供も夢中になる!遊ぶだけで自然と数学の力が身に付くトランプゲーム「計算ブリッジ」開発秘話・その4
●計算ブリッジの特長②:「勝つためには『計算力』×『戦略』×『運』が必要!」
計算ブリッジのルールはとても簡単なのですが、このゲームに勝とうとすると、意外と色んな事を考えながらゲームをしなければいけないということに気づきます。このゲームに勝つために必要なものとしては、大きく3つに分けることができると思います。
1:計算力
名前が「計算ブリッジ」であるので、手札を上手く使って「計算」することが求められます。幼稚園生や小学校の低学年の子にとっては足し算と引き算しかできないことが多いと思うので、計算する手段が限られてしまいますが、かけ算や割り算を導入することで、より幅広い計算をすることができるのです。「ゲームに勝つために、かけ算や割り算という『新たな武器』を手に入れる!」という考え方ができるので、子供たちにとってはとても大きな「学ぶ理由」が生まれます。
2:戦略
このゲームは「最初に手札が無くなった人の勝ち」というルールです。なので「どうやったら1番早く手札を無くすことができるか?」という考え方が自然と生まれます。この「自然と生まれる」というのが、実はポイントなのですが、その件についてはまた今度詳しくお話致しましょう。このゲームをやり始めた子供たちは、おそらく最初は計算ができたらすぐにそのカードをポンポンと出すことが多く、適当な手札が手元に残ってしまい、なかなか上がることができません。逆に、このゲームの本質をちょっとコツをつかんだ子は上手くカードが出せるようになるので、連続して勝てるようになります。「どのカードを出せるか?」という考え方から「どのカードを残すか?」という考え方に移っていくと、「考える力」が養われてくると思います。
3:運
トランプゲームは、囲碁や将棋と違って「次にどのカードが出るか?」という「運」の要素が含まれます。なので、どんなに計算力が優れていて、どんなに賢い戦略をとったとしても、「運」のある人にはかないません。これも「計算ブリッジ」というゲームの大きな魅力だと思っています。やりこめばやりこむほど実力が上がり、強い人が必ず勝つようなゲームも大切だと思いますが、誰でも楽しめて、誰でも勝つ可能性のあるゲームという要素も、「計算」という世界中の人たちが共通にできることを使って楽しむゲームには必要な要素じゃないかなと思っています。ゲーム会をたくさんやっていく中で感じるのですが、どれだけ本気で大人がプレイしたとしても、大抵は子供が勝ってしまうという事実があることも、また面白いなぁと感じています。
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