普通の高校生だった僕が統合失調症になり立ち直るために服薬と科学の知見が必要だった話

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芥川竜之介は統合失調症だったといいます。彼が自殺する3ヶ月前に書かれた歯車という遺稿には'それからまた皿の上の肉へナイフやフォオクを加えようとした。すると小さい蛆(うじ)が一匹静かに肉の縁(ふち)に蠢(うごめ)いていた。'と書かれています。この蛆(うじ)が幻覚であり芥川にとって現実のものであったなら、後にある’暗のある以上は光もあると信じていた'、という言葉は幻覚の中でも生きようとしたことを意味すると思います。

僕がこの文章を書けるのは芥川の生きた時代にはなかった薬があり、科学があるからです。薬を飲み続けること、科学を使い体調を少しずつよくしていったためです。ライターの鈴木祐さんの'パレオな男'というブログには様々な科学の知見が紹介されています。僕の場合だと統合失調症に実際になったことで自分の思考がまともかどうかわからなくなりました。それはどこまでが幻覚で、どこまでが幻聴で、どこまでが妄想かの識別ができなくなるからです。幻覚の場合は現実としてその物が見えています。その物が幻覚だったとわかるのは薬を飲んで症状が落ち着いた時です。発症から今にかけて一貫していることは生きようとしていることです。身体が生きようとしています。根性で治そうとするのではなく少しずつ行動を変えていく、朝起きれなくてもいい、夜寝れなくてもいい、仕事ができなくてもいい、そうやって自分を甘やかすこと。ただ自分の意思で自分を甘やかすことが大切です。それが服薬を続けることにつながります。

17歳で統合失調症を発症する
僕は17歳になった年の春、妄想が頭の中に入って来るようになりました。この妄想は咳払いが自分に対する圧力に感じられたり、テレパシーのように相手の思考が頭に入って来るものです。また逆に自分の思考が筒抜に相手に伝わっていると感じられることもあります。
高校の同級生の声が妄想によって歪められきもいなどの悪口に聞こえていました。実際は何を言っていたのかは今となってはわからないままです。そしてその春の終わりに精神科に通い出し、高校には二年間しか通っていません。
最初の発症の時は発見がはやく対処がはやかったため重い幻覚、幻聴には至らずにすみました。

23歳の夏に断薬する

23歳の夏に断薬をした。正社員になるための試用期間での出来事で、仕事中に思うようにはやく手が動かず薬を減らしたら動くようになるんじゃないかと思ったためで、主治医に相談もせずに減薬そして断薬へと進みました。薬が減ると体が軽くなった気がし手も動く気がしていました。しかしそう感じた時にはもう妄想が入り込んでおり薬をまた飲むことは自分の意思ではできなくなっていました。上司にきつめに指示を出された時には鳥肌が立ちもう続けらないと思い会社を辞めました。
断薬から3ヶ月経ちその頃には幻覚、幻聴が出はじめていました。急性期のその時、自分の余命を感じ、その妄想から逃げるように僕は車を走らせ滋賀のホテルに泊まっていました。部屋のカーテンは窓が開いていないのに揺れ、蛇口は閉じているのに水の流れる音がし、重低音の音がボンボンと鳴り響いていました。睡眠導入剤を飲み一時間ほど寝てから料金を払い夜の道を車で走り、日が明ける頃には名古屋へと来ていました。昼になると妄想が悪化し家族がみんな死んで自分一人だけ生き残ったと言う妄想が差し込みました。知り合いのやっている店に行き断片的で支離滅裂な言葉でそのことを話すと親戚の家に行ったほうがいいと言われ夕方には親戚の家にいました。そこで暖かいご飯を食べ一晩泊まり、迎えにきた母と一緒に精神科へと連れて行かれました。

2ヶ月の入院

僕の入った病院では症状が重いと隔離室に入れられます。僕はそこで五日間過ごした後、相部屋へと移りました。鬱、双極性障害などを持った人たちと関わる中で自分が統合失調症であること、そして病識といって自分が統合失調症であることに気づいていきます。それは消去法で自分が鬱でない、双極性障害でない、と考えたことによります。開放的な広間のある空間で彼らは話したり、それぞれの部屋で休んだり、広間に一つだけあるテレビを見たりしています。中には輪になってトランプをやっている人たちもいます。
そのような中で2ヶ月間を過ごし退院しました。


27歳となった今(2019年)は、少しだけバイトをし、本を読み、運動をして過ごしています。僕は統合失調症により多くのものを失いました。人は失ったものや失敗したことからしか学ばないといいます。だから僕は多くのものを学んだと思っています。健康の大切さ、命の尊さ、人生の刹那さ。17歳の時に読んだノルウェイの森は今でも心の道しるべとなっています。

最後まで読んでいただきありがとうございました。




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