プロフィール第一回

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わたし星野カンナは寒~い冬に生まれました。「脳に重い障害を持っている可能性が高い」と、生まれてすぐに病院の先生から告げられ、母はとても不安だったそうです。退院したあとも、ひんぱんに療育センターに通っていました。
3歳になり、幼稚園に通うようになりました。入園してからは、ぐずりながらも毎日かよっていたようです。幼稚園の先生たちは優しかった記憶があります。でも友達がいた記憶はなく、ずっと独りぼっちでした。
当時から飽き性だった私が、唯一ハマったのは、お絵描きでした。ホステスだった母からラクガキ帳を与えられ、せっせと絵ばかり描いていました。どんな絵を描いたか、ほとんど覚えていません。
けれど、何枚も何枚も描いた絵は覚えています。それは「魔女の絵」でした。ひきこもって描き続けた記憶はあります。幼稚園の催事にも、魔女を描いて発表しちゃうくらい、魔女に夢中でした。
しかし困ったことに、飽き性だった私は、幼稚園へ行くことに飽きてしまったのです。
まさかの不登園。
母はなんとか登園させようとしますが、ギャン泣きして「行かない」の一点張り。幼稚園に通うのは無理だと思った母は、今度は幼稚園ではない、別の施設へ入れてみることにしました。しかしそこでも、
事件が起こります。
まだ施設に通い始めて2回目くらいのときでした。その日は、児童とそのお母さんたちが座って、世間話に花を咲かせていました。和やかに。
すると、その時!!
突如わたしが立ち上がり、全速力で走りだし、施設から脱走しようとしたのです。
みんな、( ゚д゚)ポカーン
「待ちなさ〜〜〜いっ!!!」と、あわてて母がなんとか捕獲するも、すり抜けて逃走逃走、また逃走。
ちょっとした騒動になったようですね。そうして、その施設はそれっきり行かなくなりました。幼稚園も不登園以降、一度も通うことはありませんでした。
それからの私は、家でTVを見たり、絵を描いたり、ゴロゴロしたりして過ごしました。
ぼんやりと、なんやかんやで月日が経ち、晴れて?小学校の入学式へ。
キレイでとても立派なスーツ姿の母を、おぼろげながら覚えています。母はきっとこう思っていたでしょう「幼稚園やその他モロモロはダメだったけど、心機一転、頑張ってほしい」と。
私は可愛らしいピンクの服を着せられてました。 
ここまでお読みになればお察しの通り、私には社会性が全くありませんでした。友達という概念もなければ、人と仲良くする意味すらわからなかったのです。そんなんだから小学校に入学しても友達は全くできませんでした。

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